小堀遠州の庭 桂離宮へ

ここ4週続けて、週末に天気が崩れています。10月の3連休からずっと雨。 さて今週末はどうでしょうか?  その連休前に桂離宮へ夕方行って来ました。

後陽成天皇の異母弟である八条宮(桂宮)智仁親王が「桂山荘」として1615年に建てられたのが桂離宮の始まりです。一時期荒廃しましたが、八条宮家を継いだ長子の智忠親王、その後の隠仁親王が増改築や庭の整備などで現在の姿に整うことになった。 八条宮家は明治になって断絶しますが、「桂山荘」は1883年に宮内省所管となって「桂離宮」と称されることになりました。

ガイドさんの話では修学院離宮仙洞御所に比べて、一番リピータが多いのがこの桂離宮だそうです。私もそのうちの一人です。

一度夕方の桂離宮を見たくて、15時30分からのコースに予約しました。朝9時のコース以外では初めての参観ですが、開門前の15時10分には多くの参観者が集まっており、「9時のコースよりは多かったです。


いつものように、御幸門前から参観スタート

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御幸門前から表 門を見る。表門に向けて道幅が少しづつ狭くなっています。表門から入った賓客に広さと長さを感じさせる工夫です。この門は特別な時しか開けられない。

今日は外国人の参観者も多かったって目のつけどころが違うのか、こんなところを写真に撮っている 石の参道途中や橋の上で・・・。


御幸門から外腰掛けを経由し、茶室「松琴亭」に向かう途中。

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浜道をさしかかると、その先に美しい松琴亭が望めます。その浜道の先には岬灯籠があり水先案内人のようにひっそりと佇んでいます。また、中島を結ぶ石橋の天橋立があります。 

なかなか全景を見せない工夫の桂離宮でやっと松琴亭を目にする瞬間ですもあります。その美しさに心が和む。

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その岬灯籠天橋立を間近で見る。

ガイドさんより参道の道幅が狭いのと小石を渡ったりするので、「くれぐれも苔を踏まないで」と度々注意がありしまた。どうして良い写真を撮ろうと途中で立ち止まって撮られるんで、その後ろは行列ができちゃいます。


松琴亭から書院群を見る

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ここで桂離宮の全景を目にします。この15時30分のコースでは逆光となりますが、この日はあいにくの曇り空でしたので撮れました。ここからの景観は午前のコースから見た方が断然美しいと思います。


松琴亭で寛いだあと賞花亭から園林堂を経由して、笑意軒へ向かいます。


その園林堂前の土橋からk上から

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賞花亭前の土橋を見る。冬に参観に訪れた時はこの園林堂前の土橋は工事中でした。現在は通行止めの賞花亭前の土橋を渡りました。「次に渡れるのは何年先か?」tガイドさんの答えでした。


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雪見灯籠
越しに笑意軒を見る。雪に似合う灯籠なんでしょうか? ガイドさんの話では、この桂離宮で雪を期待しても無理! 「ここ最近は殆ど積もらなった」と話されていました。私は、京都在住なんでその通り! 特に京都市南部に位置する桂離宮では雪は降って積もらないでしょう。


笑意軒前から園林堂を見る

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先ほど渡った土橋と園林堂を見ます。午前のコースではいつも逆光となる園林堂は、離宮で唯一の本瓦葺きで、持仏堂となっています。

笑意軒から書院群に向かう途中で園林堂を撮りました。

今日のガイドさんは園林堂は軽く流されていましたが、ここでじっくり話されるガイドもいます。今日は時間が確かに押してました。

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午前のコースでは、いつも逆光で撮れなかった園林堂。願わくば列を離れて土橋の上から撮りたかったのが本音。


園林堂前から直ぐに書 院 群

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左から新御殿、中書院、古書院と続きます。造られた年代によっと少しづつ床下の高さが微妙に違います。本当に時間が押しているのか説明もサラッ。予定の1時間はとうに過ぎている。 次の月波楼

その前に、書院群から中島を(神仙島)見る。

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夕陽(西日)に照らされたどうなんだろと期待してたが、今日は曇り空なんで・・・仕方ないです。


月波楼から対岸の松琴亭を見る

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今日の目的である月波楼からの眺望。朝ではどうしても朝陽が眩しく見づらかったんで。 曇り空でしたが、晴れたらどうだったんだろう。もう一度このコースで見てみたいなぁ。

月を愛でる月波楼。当然寄るの参観はありませんが、ここから見るお月見は風流でしょうね。


そして古書院の表玄関である御輿寄を見ました。

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六人の沓を並べられることから「六つの靴脱」と呼ばれています。


また、この御車寄中 門です。

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この中門から正面の御車寄が見えない工夫がされています。客人に余裕をもたせるためか? この日は時間がなかったんでしょうけど、ここも遠近法を用いた工夫がされています。

この住吉の松で参観は終わりです。

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庭の全景を見せない工夫がこの松です。じらしてじらして中々庭を見せない、上手い演出です。

今日のガイドさんも最後に言ってましたが、「まだまだ話足りてない」そうです。どこかの(予定の60分を50分で済ましてしまう)ガイドさんと大違い。 楽しいガイドありがとうごいますした。

多分、抽選に当たればこの後も何度も訪れたいと思います。

この桂離宮を造営した八条宮小堀遠州とが親交があり、そのことから小堀遠州作庭に関わったか助言はしたんだろうと伝わっています。随所に「遠州好み」が見られ、遠州の代表作と言えるでしょう。

朝9時からのコースはこちらをご覧下さい光の違いがわかります。→http://68971846.at.webry.info/201102/article_1.html



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  • 紅葉の桂離宮へ(前半)

    Excerpt: 今年の8月1日に出したハガキが運よく抽選に当たったので、紅葉の桂 離 宮へ行って来ました。 Weblog: 古寺とお城の旅日記Ⅱ racked: 2011-11-27 04:54