日本三如来の本尊 平等寺(因幡堂)へ

通称「因幡薬師」で知られる平等寺

平安時代には洛中での寺院建立は許されなかったそうで、堂を自称する仏閣だ誕生しました。六角堂・革堂・因幡堂などはその例で、庶民をの寺として地域に根をおろしたそうです。

その因幡堂の歴史は、1003年(長保5)に橘行平の私邸を寺として、孫の光明禅師を本願として創建され、後に高倉天皇の勅願を賜って平等寺と号しました。

その平等寺は、「第46回京の冬の旅 非公開文化財特別公開」で普段は非公開の薬師如来立像など見られるので、行ってきましたと言っても、2月3日の夕方の箏です。

四条烏丸を南へ下がり高辻通りを超えたら、特別公開の看板があり、京の冬の旅はこの看板が目当てです。

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そして東に入ると、因幡薬師の赤い奉納幟が目にはいるでしょう。

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近くで見ると、「心願成就」「がん封じ」と書かれています。

その奉納幟が取り込んでいる方に歩いて行けば、平等寺に着くことでしょう。

平等寺、通称「因幡薬師」は、洛陽33カ所観音第27番札所となっており、二度訪れたことがあります。その日が、たまたま8日で、毎月8は、「因幡薬師の手作り市」で境内には、露店が50~60店でます。 そんな日に来てしまったんで、着いて驚いた記憶が甦りました。

やっとでもないけど着きました。街中にあるので交通の便は良いです。

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山門と呼んでいいかどうか、門の右側に拝観受付所がありました。ここは境内自由拝観のため、本堂に入る人のみ、拝観受付で拝観料を払います。

門を入れば本堂の全景を写すことはできません。それほど境内は狭いです。

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本堂の向かって左側から靴を脱いで上がります。

上がって火鉢の前で最初の説明を聞きます。そして右側に移って、寺宝についての説明を聞きます。今回の目玉の一つである高倉天皇と小督局の寺宝は以下のとおりです。

◎小督局の箏(高倉天皇が寵愛した女性・小督局)
◎小督局愛用の硯筥
◎小督局の髪を織り込んだ光明真言


最後の髪を織り込んだものは、小督局を高倉天皇から無理やりに引き離した平清盛に対する怨念を込めて作成したとガイドさんより説明がありました。

本堂の向かって右側から靴を履いて、次に収蔵庫にある薬師如来像(重要文化財)を見に行きます。

収蔵庫の中は、もちろん撮影禁止です。

因幡国から飛んできたという霊験談が親しまれている頭巾をかぶった薬師如来像(写真は、別サイトからの掲載)

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幾度も火災にあったため、非常時に逗子ごと後ろに倒し滑車と縄で運び出すために頭巾を被っています。この逗子の後ろに鏡が置いてあり、その縄も見学することができます。角度を変えて見ると薄目が開いているように見え、なんとも言えない表情です。

ここは、ビジネス街の真ん中にあり、お寺の中にはお庭もありませんし、境内も狭いので見るのに時間はかかりません。平清盛ゆかりの高倉天皇や小督局ゆかりの寺宝が、ここの目玉なんでしょう。特別拝観は、3月18日まで。


せっかく来たんで、狭い境内を散策 境内の西側にある観音堂

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弘法大師・毘沙門天・如意輪観音・十一面観音・神変大菩薩・不動明王を祀りしています。

そして賓頭盧尊者

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病人が自分の患部と同じところを撫でると病気が治るという信仰があり、びんずるさんと親しまれて呼ばれています。

最後に、松原通りから来ると、最初に見る平等寺はこんな感じです。

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