有栖川宮旧邸 有栖館(国登録有形文化財)へ

毎年、京都御所の春と秋の一般公開日にあわせて、有栖川旧邸も公開されます。今年は、4月4日~8日ですが、早速行って来ました。

現在は、平安女学院の所有ですが、京都御所の建礼門前にあった有栖川宮邸を京都裁判所の仮庁舎として使用された後、京都地方裁判所所長宿舎の一部として現在の場所に移築され、2007年まで使用されていました。2008年に平安女学院が取得。有栖館として、茶道・華道・書道・着付けなどの授業として使用されています。

地下鉄烏丸線「丸太町駅」2番出口を出て北に上がり最初の信号まで行くと、綺麗な枝垂れ桜が見えてきます。

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初めて訪れたので、入口が分かりませんでしたが、青天門と名付けられた、平唐門からでした。

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拝観時間が10時30分からのため、まだ、開いてません。向かいの京都御所で時間をつぶすことにしました。 国の登録有形文化財に指定されている青天門は、三井一族の総長・三井高保が邸宅として新築。その後、別の場所に移築してたのを裁判所が購入し、ここの表門として移築されたものです。

烏丸通りを渡ると京都御所です。春の一般公開が始まってるので、御苑内は多くの観光客で賑わってました。ここで、時間をつぶして、10時30分に、再び、ここに戻ってきました。

当然、門は開門していて、青天門に臨時の拝観受付所があって、そこで拝観料500円を払って、中へ。今度は、邸内からこの枝垂れ桜を見ます。
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ここに来られたら、殆どの人は邸内に入る前に、先ずここで記念撮影ですね。

この枝垂れ桜は、1952年(昭和27)3月、堂門印象画伯の発案により、醍醐三宝院内にあった実生の桜を当時の門跡・岡田戎玉氏の快諾を得て分譲移植したもの。太閤・秀吉が醍醐の宴をした当時の桜の孫にあたります。

写真を撮っていると、ガイドさんより「まもなく説明を始めますので、入って下さい」と案内があり、邸内へ。

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邸内には、靴を袋に入れて入ります。

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玄関を入ると正面に、ここが現在「平安女学院」が所有であることがわかります。そして、「青天門」「長屋門」「有栖館」が、国の登録有形文化財に指定されています。

有栖館は、書院造りで中庭を囲むように「玄関棟」「住居棟」「客間棟」の3つの棟で構成されています。

最初に、「上段の間」がある座敷に通されて、ここで座椅子に座って説明を聞きます。

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床の間と付書院を備えた2畳の「上段の間」

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ここでガイドさんが、ここの説明をされます。そして目の前には、枯山水の庭園の説明があり

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庭の向こうに、聖アグスネ教会が見えています。

この庭を作庭したのが、植治・小川治兵衛。7代目が有名ですが、その曾孫にあたる、11代目・小川治兵衛により作庭されました。

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11代目・小川治兵衛、自らここに来て手入れをされてるようで、お弟子さんは、毎日、水やりに来られてるようです。

何日か前に、日本海で猛烈に発達した爆弾低気圧で、京都でも強風と雨が吹き荒れました。その名残か、今日も風が強くて、格子窓が閉まってますが、開けたら部屋中に風が入ってきたでしょう。

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有栖川宮は、1625年に創設された。「四世襲親王家」のひとつで 1923年に威仁親王妃慰子の死去に伴い絶家となりましたが、その展示品を見る事もできます。

別の棟では、平安女学院の制服の歴史が

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この部屋では、お香が

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そして、中庭11代目・小川治兵衛の庭

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ガイドに頼んで、ここは開けてもらいました。ここの庭も詳しく聞いたんですが、帰ったら忘れてしまいました

長屋門、ここも国の有形文化財に指定されています。

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下立売通り沿いにあり、聖アグスネ教会の前から撮りました。今日ここに来るまで、拝観入口は、ここだと思ってました。

烏丸通りを渡って、京都御所の前から見ると

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醍醐三宝院に負けず劣らず綺麗に咲いてます。この桜だけでも来た値打ちはありました。


一昨年の「夏の京の旅」で公開されましたが、毎年、春と秋の京都御所一般公開日に合わせて公開されます。もう少し混雑してるかなぁと思って来ましたが、それ程でもなかった。見所が少ないと言ったその通りかも知れませんが、桜は綺麗でした。日本庭園好きな私には、11代目・小川治兵衛の庭を見られただけでも良かったです。また、ガイドさんが、「ここはお寺ではないので、どこを撮ってもらっても結構です」と最初に案内されました。撮影禁止だと思ってた拝観者が慌てて、写真を撮りだしのには、可笑しかったです。 



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