京の豪商の旧家・洛東遣芳館(らくとういほうかん)へ

洛東遣芳館と聞いてもピンと来ないでしょうけど、春と秋に特別公開される、京の豪商・柏原家の旧宅なんです。 

柏原家は、江戸時代の1645年(正保2)初代三右衛門が当所に居を構えたと言われ、江戸時代の京町屋の風情を今に残し、庭園や江戸時代からの伝承品で、婚礼調度・絵画・浮世絵・工芸品・古書古文書等を順次展示室で公開されています。

京阪電鉄の清水五条駅から歩いて2分程度で、洛東遣芳館の表門に着きました。

画像
画像
立派な門構え。毎年春と秋に、一ヶ月程度公開されますが、ここには初めて来ました。入口は、問屋町通り沿いです。

入って直ぐに受付があり、入館料300円を払います。受付で「左に行ってもらえば、特別展です」と案内されましたが、初めて来たので先ずは、家の中を見て廻ることに。

画像
画像
玄関の横には井戸があって、靴を脱いで上がると・・・・。

画像
画像
当時のまま残っているので、江戸時代の豪商の暮らしぶりが分かります。

昼から訪れましたが、何より空いていたのが良かったです。落ち着いてゆっくり見て廻れました。そして部屋の前には日本庭園が

画像
画像
画像
特別公開でも、ここではガイドさんはいません。好きなように見て廻れますが、ただ案内がないので、この庭が、誰によって作庭されたのかはわかりません。ただ素敵な庭園です。これを見ても豪商の暮らしぶりが分かります。

別の部屋からは、坪庭が見えるところがありました。

画像
画像
京の町屋には、坪庭が似合います。先に公開した建仁寺にも坪庭はありました。

そして、ここは台所でしょうか? ここで食事されたんでしょう。

画像
食事時間は、賑やかだったんでしょうね。

次に、箱形の階段です。

画像
2階には上がれません。

明治になって、柏原家は東京に移られたと書いてありましたが、その後も大切に使われ、こうして当時の豪商の生活振りを垣間見られることは良いことだと思います。

玄関を出て、今度は『美人画展』 を見に行きます。

この柏原家がコレクションしてる、江戸時代から伝承の品々(婚礼調度・絵画・墨蹟・浮世絵・茶道具・衣裳・古書古文書等)を春・秋の公開時に見られます。

『美人画展』の会場へ行く途中に、今度は庭から母屋を見る事ができます。

画像
灯路の大きさに驚きながらも、この庭も入れますし、縁側に座ることも出来ます。

そして、ここが会場です。

画像


『美人画展』の受付で、「写真はいいですか?」と聞いてみたら、「フラッシュは遠慮してもらってら良いですよ」と答えが。撮影禁止だと思って聞いてみて良かったです。


画像
後素軒 和漢人物図押絵貼屏風 紙本著色 六曲一双

画像
画像
喜多川 歌麿・歌川豊春・鳥居清長・歌川豊国・円山応挙を見る事ができます。まだまだありましたが、一部だけにします

毎回、テーマを替えてコレクションを公開されてます。昼からの訪問でしたが、あまり知られてないのか、空いてました。ちなみに入館時間は、午前10時~ 午後4時(入館迄)となっています。

この後、京都国立博物館で開催中の「王朝文化の華 近衞家 陽明文庫の名宝」を見に行ったんですが、博物館だけで帰るのは、もったいないので、いろいろ探してて、ここを見つけました

今回の、春季展は、4月1日(日)~5月5日まで
次回の、秋季展 10月1日(月)~11月3日(土)の予定です。





この記事へのトラックバック