豊後の国の要塞 豊後(大分)府内城へ

大分空港を出ると出口で、大分みなとタクシーの運転手が待ってくれてました。 今回の旅行もJTBの個人旅行パックを利用。観光はオプションのタクシープランを選びました。

国東半島にある大分空港から大分市内まで高速道路を利用し、約1時間で大分府内城に着きました。

大分府内城は、1597年(慶長2)、福原直高が府内に入封あと築城を開始、1599年(慶長4)に望楼型の四重天守が築かれました。関ヶ原の戦いのあと、竹中重利が天守を層塔型へと改めるなど大改修を行いました。1743年(寬保3)の火災により天守は失われ、再建されず明治維新まで続きました。しかし、廃藩置県によって、城内の多くは取り壊されたり、また、戦災による火災に遭ったため、2基の櫓が現存するのみとなっています。

大分市内のビジネス街にあり、当時の面影は、残念ながら戦災によって失われています。 そして車は大手門から城内に入りました。

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戦災の失われましたが、1965年(昭和40)に再建されました。消失前には、屋根の上に鐘楼をのせ、渡櫓には華頭窓があったが、再建では省略されたようです。正式には、「多聞櫓門」と言います。

城内は、残念なことになっていますが、当時の面影が残る石垣とお堀を見て廻ります。先ずは、東の丸着倒櫓です。

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復興された櫓です。

着倒櫓をそのまま東に進むと、東南隅二重櫓(旧平櫓)があります。

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江戸時代には平櫓であったが、昭和の復元時に模擬二重櫓に改められました。

次に、東南から大手門を超えて、西南へ一気に走ります。その隅にあるのが西南隅二重櫓です。

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塀の奥に見えているのが、城内にある文化会館です。この手前に現存の宗門櫓がありましたが、目立たないので見落としました。残念。 全くの余談ですが、先般の別府大分毎日マラソンの中継で、この大分府内城が写りましたね

私は、豊後国の藩主は知りませんでした。今回の旅行で教えてもらった次第です。やはり豊後では、大友宗麟でしょう。城内には、大友宗麟胸像がありました。

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キリシタン大名で知られる大友宗麟は、21歳の若さで国主になり戦国時代の最盛期には九州を統一する勢いがあり、「大友王国」にも譬えられました。キリスト教に傾倒していくなか、反感をいだく家臣や島津家の台頭もあって、豊臣秀吉により滅亡の危機をむかえますにはが、豊臣秀吉傘下の一大名に甘んじて豊後一国までに衰退します。しかし、一度は取り潰しを免れましたが、大友宗麟の子・義統(よしむね)の代になって、取り潰しされ滅亡しました。

ここに来た目的は、100名城のスタンプラリーです。拝観受付もないので、スタンプは、文化会館の事務所入口に置いてありました。どこにあるのか心配でしたが、ひとまず安心。そして36城目をゲット

城内には、京都より一足早く白梅か咲いていました。

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一足早いのは梅だけじゃありませんでした。スギ花粉も大分では最盛期のような多く飛散しており、マスクを忘れた私は悲惨でした

その白梅の奥には、再興された廊下橋があったので、渡りました。

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1997年(平成9)に木造で模擬復興され夜間を除いて、自由に渡れます。
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山里丸から見た、廊下橋です。西の丸と山里丸を結ぶ屋根付の橋です。

この山里丸からは、数少ない現存櫓である、人質櫓が見えます。

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1861年(文久元年)の再建。戦争による空襲で、消失を免れ当時の面影を残しています。

山里丸には、松栄神社があって

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旧藩主の松平氏を祀っています。

再び廊下橋を渡って、城内に入りましたが、城内の大部分は駐車場になっていて、唯一の建物が文化会館のため、城らしさが全くありません。それでも天守台は、見ておきたいと思い写真を撮りにいきました。

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1602年(慶長7)に竹中重利によって、4重で破風のない天守がそひえていました。1743年(寬保3)に消失してからは再建されることはありませんでした。現在は、野面積みの天守台が残されています。

城内の地図を見ていると、日本庭園と書いてありました。庭園越しに見る人質櫓です。

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駐車場や文化会館があって、人や車がひっきりなし通りますが、ここが唯一静かな所でした。

城の内外を見て廻るのに20分もあれば、充分です。それでも、かつては堅固な城郭をかまえていた豊後府内城を見ることができ、良かったです。

最後に、何故「大分」のことを「府内」と呼ぶばれるのか 知りませんでした。それは、豊後の国府が置かれていたことに由来します。

足早に、城内を巡ったあと、次の目的地に向かいました。今回の旅行で大分市内は、ここ大分府内城だけでした。つづく。



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