散り紅葉が美しい厭離庵(えんりあん)へ

京都の紅葉もピークが過ぎた12月1日(日)に、隠れた紅葉の名所で知られる厭離庵に行ってきました。

愛宕街道から露地を入ったところにあるのて、普段は誰もが通り過ぎるでしょう。厭離庵は通常非公開で、秋の紅葉シーズンに1ケ月程度特別に公開されています。

その愛宕街道沿いに公開を知らせる看板が出ています。

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この先の露地を進んで行きます。

そして突き当たりに山門(表門)があって、その前に臨時の拝観受付がありました。9時から拝観時間ですが、少し回ってから着きました。

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ここで拝観料500円を納めます。下の写真は門を入ってから振り向いて撮ったものです。紅葉はまだまだ綺麗そうです。

受付で「紅葉はどんなもんですか?」と聞いて見ました。そしたら「散り始めていますが、下に散ったモミジが綺麗ですよ」と。

厭離庵 (えんりあん)は、臨済宗天龍寺派の尼寺。藤原定家の小倉山荘跡で、定家が百人一首を撰したところと言う。のち荒廃し、江戸中期に令泉家が修復し、霊元法皇から厭離庵の寺号を賜る。その後再び衰え、近年復興。書院のほか、茶席時雨亭、定家塚などがあります。(通常非公開) 1910年(明治43)白木屋社長大村彦太郎が仏堂と庫裡を建立し山岡鉄舟氏の娘素心尼が住職され以後尼寺となりました。2006年(平成18)に男僧、玄果が入山となっています。

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門を入ると正面に時雨亭四阿でしょうか、行き止まりですけど・・・詳しい事はわかりません。

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次に階段を上がります。ただ紅葉は盛りは過ぎていますが、まだまだ頃と言えるでしょう。

階段を登ると中門があって、そこから先が庭園と本堂かあります。

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皮葺き屋根に積もった紅葉が綺麗です。

中門を入ると書院に行きました。その書院前庭園紅葉が綺麗なんです。

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ここは苔生した庭園で綺麗なんですけど、降り積もったモミジで全く見えません。普通のモミジでは散ってしまうと色あせてしまいますが、ここは散っても鮮やか赤が綺麗です。この庭を取り囲んで、皆さん必死にシャッターを押していました

狭い境内は数十名が紅葉を見に来ています。私は庭園を撮影すると本堂に向かいました。その前に書院です。

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初めて来た時は、書院内に上がれました。今は縁側に腰を下ろして休憩することは出来ます。

そして階段を上がって本堂でお参りです。

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1950年(昭和25)ジェーン台風で倒壊しましたが、1953年(昭和28)に岡田永斉によって再建されました。天井には「飛天」が描かれています。紅葉を撮りに来る観光客の多くは、ここまで来られません。本尊は、如意輪観音像です。

その本堂に上がる階段の右側に、定家塚がありました。

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鎌倉時代の歌聖、藤原定家を偲ぶ五輪の塔です。

定家塚の側には、古めかしい井戸もありました。

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ここもなかなか綺麗です。それと、ここまで来る人は少ないです

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境内は狭いので、じっくり見ても10分でしょう。ただ書院の反対側の道には、このように人は少ないです。

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散り紅葉の中にひっそり佇む石灯籠。ここのモミジは、散っても色褪せないで綺麗です。品種がいいのでしょうか

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これも散り紅葉に中にと言うより埋もれてる石碑です。散ってもこれだけ赤いのは驚きです。

私は以前来たことがあるので知ってましたが、ここには時雨亭と呼ばれる茶室があります。

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藤原定家ゆかりの山荘が時雨亭です。その山荘の再興の意をふまえて1923年(大正12)に桂離宮を模して再興されました。広緑は苔寺の湘南亭の月見台、屋根裏は高台寺の傘亭をうつしています。ここからの紅葉も綺麗でした。ただ書院の紅葉目当ての人が殆どのためか、ここまで来る人は少なかったです。

時雨亭跡はこの厭離庵の他に、二尊院常寂光寺にあります。全て見ましたけど、どれが正解かは誰にも分かりません。もちろん私も・・・。

その書院の前で観光客が、しゃがんで写真を撮ってます。何だろうと思って近づくと・・・の置物と紅葉でした

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多分誰かが紅葉の落ち葉を付けたんでしょうね。真意は不明です。

最後に朱印ですが、書院に受付がありました。

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用事があれば鈴を鳴らせば出て来られます。私は、以前いただいてるので、今日は貰ってません。他の人のを見てました

今日は、ここだけで帰るつもりでしたので、書院の縁側に座ったりしてゆっくりしてました。盛りは過ぎていますが、散り紅葉が大変綺麗で美しく、何枚も写真を撮ってしまいました

紅葉が色づく前の厭離庵(2010年11月3日) → http://68971846.at.webry.info/201011/article_1.html



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