「利休にたずねよ」関係品やロケ地の見学ツアー 東映太秦映画村へ

13時40分にバスは茶道資料館を出発し、堀川通りを南下します。当然、丸太町通りを右折するものと思ってたら、以外にも御池から三条に入って、広隆寺の交差点を右折するコースで14時00分に東映太秦映画村に着きました。太秦(うずまさ)と読みますが、”たいしん”と読まれるのが多いみたいですね。京都の読み名は難しいと言われたことがありました

前回来たのは20年以上も前のことで、久しぶりです。駐車場からバスを降りると東映の俳優さんと社員の方がお出迎え。お城を模した映画村大手門から団体用の出入り口から中に入りました。

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東映京都撮影所にて、映画「利休にたずねよ」の撮影が始まり、大徳寺・三井寺(園城寺)・南禅寺など全て関西でのローケーションとなりました。利休が実際に使用した茶器で撮影を行うなど、本物にこだわったクオリティの高い映像を追求した映画となっています。今日のツアーの最終地である東映太秦映画村では、「利休にたずねよ」のロケ他や映画で使用された関係品を、一般には非公開の撮影所内を巡る見学ツアーとなっています。

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入るとすぐにツアー客だけで、記念撮影です。有名でなくても俳優さんや女優さんが入ってたら買っても良かったけど・・・1200円もするし、アルバムも無いしパスしました

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本日私たちを案内してくれる、東映の俳優さん平井力(つとむ)さんです。カメラを向けるとポーズを取ってくれました。ここで「流石に俳優さんだなぁ」と思ったことは、先ず声が大きい。そしてよく声が通る。後ろにいてもハッキリと聞こえました。

それではツアーの出発です。映画村はヒーロー戦隊・時代劇・現代劇のロケに使われています。最初に案内があったのが映画文化館です。

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看板を取り替えると何でも変身。 例えば警察署のマークを付けと京都府警や丸太町署に早変わり。本物の警察署を借りることはできないので、使えるところは何でも使うという精神だそうです。

次に日本橋の前で案内です。日本橋と言いましたが、欄干の名前を書き換えると三条大橋になったりするそうです。撮影時には下に砂をまかれるみたいです。その痕跡が残っていました。

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前回来てるので知ってますが、この橋は半分しかないんですね。高校生だった私が、ここに初めて来て驚いたものです。役者さん、例えば水戸黄門の黄門さんや助さん格さんが橋の向こうでスタンバイ。監督の合図で向から橋を渡ってくるというアングルが撮れるということです。

少し歩いて長屋の前で案内です。映画「利休にたずねよ」では、信長を探している秀吉(大森南朋さん)が駆け抜けてるシーンの撮影がここでされました。

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時代劇はスタッフが作り込むので、現代劇よりお金がかかるそうで、水戸黄門で一話3000万円もかかるそうです。

次に案内されたのは、江戸の町三丁目広場です。

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ここにツアー客を集められ案内が始まりました。

案内では映画では信長が馬に乗って走ってるシーンの撮影がここで行われました。

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伊勢谷友介さん扮する信長が馬に乗ってるシーンを説明されています。伊勢谷さんが乗ってる馬はタレントで借りるですが、一日10万円もするそうです。馬は臆病で何度も何度も走らせて慣らすみたいで、ひとシーン撮るのも大変ですね。馬が走ると土煙がでますが、そのため、地面にはったい粉を大量に撒くそうです。そうすると馬が駆け抜け土埃が舞うというシーンが撮れると言うことです。

そしてここから東映京都撮影所の中に入って行きます。1924年(大正13)に阪東妻三郎が開設したスタジオが始まりの歴史ある撮影所に入るのでドキドキです。

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ここより先は、撮影厳禁です。最初にも説明がありましたが、撮影所に入る前も念押しされました。「絶対に撮影はやめてください」ときつく言われたので、誰も撮りません

最初に案内されたスタジオはNo.8と書かれてました。このスタジオでは信長のシェフ大奥なんかが昨年撮影に使われたそうです。また、水戸黄門での戦闘シーン(チャンバラ)の撮影エピソードでは、黄門さんが「助さん格さんこらしめてやりなさい」と言ってから立ち回りが始まります。そして2分か3分ほどして、「もういいでしょう」で立ち回りが終了し、印籠が出てきます。放送では長くて3分ほどですが、実際の撮影時間は6時間もかかるそうです。そのため殺陣師の先生が入念に斬りつける順番を決め、そのとおり役者さんは演じられます。リハーサルは4回程度で、斬られ役くの役者さんは順番を覚えるのも大変で、運動神経・反射神経・記憶力が備わってないと出来ないそうです。刀も実際に触れさせてもらいましたが、相当固いもので、当たったら怪我は必死です。黄門さんに万が一当たってはシャレにもならないので、殺陣師の先生はベテランさんを起用するみたいです。画面を見てもらうと50代や60代の役者さんが多いのが分かるみたいですが、放送が終わったので確認できない。また、一度殺されても顔が写らなければ何度でも起用でき、それほど斬られ役も重要だということですね。平井さん曰く画面の中央ばかり見てないで、たまには端も見て欲しいと・・・。

次に案内されたのが、現在放送中の「科捜研の女」沢口靖子さん主演)で使用されているスタジオです。私は京都が舞台のドラマは大概見てます。そしてこのドラマも毎週楽しみにしています。そのドラマで使用されるパトカーや出動時に使われるSRIと書かれた車。藤倉(金田明夫さん演)刑事部長室、取調室などを見せてもらいました。(誰か一人ぐら役者が登場しても良いのに・・・誰もいない・・・)こんな寒くて埃が多い暗くて狭い所で撮影してるなんて・・・編集する方の苦労を知ることができた、と言うより感心。

そして次に、No.14のスタジオを移動。ここは以前平井さんが新人の頃、大岡越前の御白州で使用されてましたが、今は倉庫として使われていす。そこには米俵や四季折々の花の枝。スタッフは全て何が置いてあるか記憶しており、使用するたびに取りに来られるみたいです。また、「利休にたずねよ」北野天満宮のお茶会のシーンがあってロケーションは三井寺(園城寺)で撮影。エキストラ700人もの大規模な撮影だったようです。早朝3時からエキストラの服装・メイクなど流れ作業で実施し、出来た人からロケバスに乗って7時からの三井寺の撮影に向かったそうですね。大変。 また、信長に叱られた秀吉が利休に会いに行ったシーンに使われた掛け軸も見せてもらいました。映画を観てる人が分かるような書体で書くのも、ここのスタッフの重要な仕事だそうです。次に映画シーンで、信長に全国からいろんな物を差し出します。利休は、何もない硯の蓋を信長に差し出しました。そこに水を注いで夜空の月を浮かべると幻想的な映画のワンシーンになったそうですけど、私は、まだ観てないで分かりません。また、このスタジオでは、冒頭のシーン。中谷美紀さんが座ってるところ雷が鳴って雨が降ってる場面は、ここで撮影されたそうです。そしてあの硯箱はツアー客で持たせてもいました。海老蔵の指紋が付いてる

最後に出番の無いスタアさん(市川海老蔵)は、スタジオの前でスタッフや役者仲間と談笑されたり、天真爛漫な海老蔵さんは、自転車で撮影所の廻りを走られたそうで、映画村も当然走られます。見られた方はまさかの海老蔵さんが自転車に乗ってると驚かれたそうです。その日に来村された方はラッキーですよね。しかし海老蔵さんに怪我でもされたら大変とスタッフはやきもきされたみたいです。本物志向の海老蔵さんは自費で茶器など購入され撮影に臨まれたみたいで、今度映画を見る時は、その点も注意して観て欲しいと最後に締めくくられました。それにしても今回のツアー客で「利休にたずねよ」を観た人の少ないこと・・・私は、いつも衛星放送でするまで待ちます・・・今回は地上波が早かったら、そちらでも見ようかなぁと思います。

ただ・・・・撮影所に入ってから役者さんは誰も見なかったです。期待してきたので、相当ガッカリして撮影所を出ました。(パンフレットには役者に会えるなんてどこにも書いてありません。私の勝手な希望だったと言うより一人や二人歩いてるやろぅと・・・つまらなかった。)

余談ですが、京都ではテレビや映画の撮影が頻繁に行われるので、役者さんに会えることも多いです。名取裕子さん船越英一郎さん片平なぎささん神田正輝さん木の実ナナさん中田喜子さん島田秀平さんは目の前で見ました。それと水戸黄門ご一行様、里見浩太朗さん由美かおるさん原田龍二さん合田雅吏さんで、私らが通過するのを横目で待ってくれたので、目の前で撮影を見せてもらいました。後日オンエアを確認するとエンディグのシーンでした。下はアスファルトでしたが、上手に隠してあったのを記憶しています

撮影所を出ると後1時間は自由時間です(今回のツアー客は・・・私らは、ここでバスを降りたのでツアーとは離れました)。ここから先は単独行動をとれるし自分の好きな所を巡ります。そしたらどこから太鼓と笛の音が・・・・近づくと・・・・。

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御利益大明神というそうです。時間が来れば現れるみたいで、子供達が喜んでました

そしたら今度は子供の泣き声が・・・そちら振り向くと・・・・。

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史上最恐のお化け屋敷でした。お父さんの必死の慰めと、これから入ろうとしてたカップルの苦笑い。見てて面白かったです。私は個人的にお化けは恐くないので、入っても良かったんですが(本当かなぁ) 映画村では一年中やられてるそうです。

次に港町です。もちろんブールですが

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ここも直前には恐竜が出てきたんですが、来てカメラを構えたら終わっていまいました。水戸黄門などで、よく見かけたシーンですね。廻船問屋もありました

そしてひときわ目立つ建物は、芝居小屋中村座です。

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この前では時間がくれば南京玉すだれの実演があり、是非見たかったんですが、時間の都合で見られなかったのが残念です。

次にひときわ異彩を放つ建物が立ち並ぶ吉原通りです。

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映画やドラマのシーンで使われるんでしょう。

そして、吉原通りを抜けると明治通りです。

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これが本物だったら夢中になったんでしょうけど。レンガ造りで近代建築の雰囲気はありました。

そして中に入ってみると、昨年までの大河ドラマ八重の京都がやってました。

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新島襄の旧邸を模した一室もありました。一度行ってるので思い出した次第です

その向いには、水戸黄門漫遊の館がありました。

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何故か毎回見ていた好きな番組でした。放送が終わって残念に思ってる一人です

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ドラマのワンシーンに出てきそうなセットでした。

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そして、ここが売店で、水戸黄門グッズが至る所にありました。放送が終わっても人気は相変わらず・・・そんな印象です。

水戸黄門の放送が終わって、宮部みゆきさんや今野敏さん原作のドラマが放送されてますが、視聴率かもう一つで、先ほどのツアーの話によると時代劇はお金がかかると聞きました。それでも復活を期待している一人です

最後にレイストランチャンパラです。

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ネーミィングが面白いです。お昼の精進料理でお腹が一杯になってたので、食べて帰りませんでした。メニューも豊富で味は知りませんが・・・。

まだ時間があったので、村内をウロウロしてたら、先ほどの日本橋で、平井力(ひらいつとむ)さんが観光客の相手をされてました。私たちに気がついて、少しだけ話をしました。そして写真をお願いするとポーズを取ってくれました(扮装は、坂本龍馬だそうです)。

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カツラの付け方や化粧の仕方。そしてこの顔のため(ご自分の発言)悪役が多いのと、台詞もなく殺される役(息を止めて動かずにいるのも大変だそうです)。時代劇では切られ役が多いみたいですね。最近は吉本の舞台にも出られてると言われてました。

ちなみに平井力さんは、41歳で東映所属の俳優さんです。この世界に入って17年目だそうで、俳優会館では、最上階の4階に20人で一部屋を使用。メイク・着付けは自分自身でやられるそうで、下手なメイクだとドラマに使ってもらえないそうです。先輩の俳優たちの技を目で盗んで覚えるそうですね。全盛期には東映の俳優さんは800人にも居たそうですけど、現在は150人程度。時代劇が減ったためでしょうか 前途しましたが、声が大きくてよく通り、やっぱり役者さんだなぁと感心してました。今日、名前を覚えたので、今後、ドラマに出られたときには応援したいですね。俳優会館の4階から下に降りられるように・・・

写真は、まだまだありますが全部は紹介しきれません。本当は17時の営業時間終了まで居るつもりでしたが、流石に疲れました

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映画村を出て、個人用の入口を撮りました。この日は土曜日で家族連れが多かったです。まもなく降り出しそうな空模様になったので、急いで帰路につきました。

今日はメモ帳とボールヘンを忘れたので、バスが出る前にコンビニで買いました、それが平井さんの話を聞く時の役に立ちました。久しぶりに訪れた映画村は、開村時(高校の時、同級生と行ったような・・・)より遙かに大きくなったり、見るところも増えて楽しめます。また、村内の至る所で時間がくればアトラクションがあるみいで、家族連れなら一日中、楽しめそうですね。今日は一週間分の仕事疲れもあってヘトヘト。疲切った感じで、近くのマツモト(スーパー)で買い物をしてから滅多に乗らないタクシーで帰りました。



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