会報『京の茶室』公演と世界遺産『仁和寺』文化財特別鑑賞へ (後編)
前編の続きです。霊明殿の奥から靴を履いて下に降ります。「ここから降りるのか」と感心しつつ50名もの人数が降りるので時間はかかりました。
一般の観光客が降りてこないように、仁和寺の係の人が見張ってる中、50名全員が降りるまで待ったされました。そこで人数を数え、ここでも2班に分かれて見学します。
そして先に降りてた25名が先に、遼廓亭の見学に向かわれました。
皆さん一列になって降りて行かれます。
私らは、飛濤亭を先に見学となりました。仁和寺の住職さんの案内で進みます。
ここからは綺麗な露地庭園を進みますが、御殿見学の時に「茶室は撮影禁止」と聞いてたので、その通り、ここより先は撮影が禁止となりました。そのためここより先の写真はパンフレットの切り貼りです。
苔を踏まないように飛び石を注意しながら進んで行きます。そして先ほど宸殿から見えていた飛濤亭(ひとうてい)(重要文化財)に到着です。
第119代光格天皇(1771年~1840年)ご遺愛の席と知られる茶室て、宸殿北庭の築山にあり、入母屋造・茅葺の屋根で覆われています。内部は四畳半に台目がついた茶室と水屋の間、勝手の間で構成され、入口は躙口のかわりに貴人口が設けられています。また壁には長いすさが散らされ、落ち着いた雰囲気が漂います。
人数が多いので、飛濤亭を取り囲むように見学です。もちろん内部には入れないので、外からじっくり見学させてもらいました。と言ってもやはり内部は見にくいです。この茶室には躙口がありません。そのため貴人口がありました。
そして今度は、築山奥の露地を通って、遼廓亭(りょうかくてい)(重要文化財)に向かいます。
霊明殿西側に立地する建物で、江戸時代の画家・尾形光琳の屋敷「習静堂」から移築したもの(光琳の屋敷は仁和寺の門前にありました)。内部は二畳半台目の茶室、四畳半の水屋と広間、控えの間・勝手の間で構成され、葺下し屋根の下に袖壁を付け、その中に躙口を開きます。また、壁は黒に近い錆壁や長いすさが散らされる所など、全体の意匠は織田有楽斎好みの「如庵」とも似ています。
下の写真では、躙り口から蹲踞が見えています。こちらの茶室も取り囲むようにして説明を聞きました。大人数のためじっくり見られないので、もう一回りしたかったんですが・・・時間が押してるようなので・・・。
茶室〈遼廓亭・飛濤亭〉の特別拝観は、1000円(別途、御殿拝観料も必要) 5名以上で7日前までに要予約
個人て5名を集めるのはしんどいし、拝観料が1500円となるのは正直痛いです。それで、このような機会は嬉しい限りです。それと・・・抽選に当たって良かったです。
だいぶ時間が押してるみたいで・・・足早の茶室見学となりました。そしてここから何処に出るのかと思ってたら、御室桜の西側の秘密の出入り口から外に出ました。
遅咲きで有名な御室桜です。4月の中旬には綺麗に咲き誇った時には、パックの五重塔と映えるんです。
(2011年4月21日撮影)ちなみに、こんな感じですが、ただ少し土手になってる撮影スポットは人で鈴なりです。カメラが横並びに場所を占有して、そりゃ・・・大変です。
御室桜の時期以外は、桜の保護のため、この辺りは通行できませんが、秘密の出口から出てきたのて仕方ないでしょう(仁和寺の案内ですから)。後ろは観音堂ですが、平成30年まで解体工事中で見られません。
あと諸堂を案内してもらいます。先ずは五重塔(重要文化財)からです。
近くに寄って案内を聞くのかと思ったら、違ってたので、後で撮りに行きました。
1644年(寛永21)ごろに完成したもので、五つ屋根の大きさがあまり変わらないのは、近世の塔の特徴です。高さは36㍍もあります。
そのまま参道を進み、金堂(国宝)です。
ここの内部は普段は非公開です。ただ時々特別公開があるので、その時には入りました。そして、今日も入れるんじゃないかと期待してたら甘かった。先ほどの講演で、仁和寺は毎日のお勤めのため、「寺務所から金堂まで、一旦外に出なくてはならない」と言われてました。
仁和寺の本尊である阿弥陀三尊を安置する御堂で、本堂とは言わず金堂と言います。慶長年間造営の御所内裏紫宸殿を1624年~1643年(寛永年間)に移築したものです。現存する最古の紫宸殿建築であり、当時の宮殿建築を伝える建築物として、国宝に指定されています。堂内は四天王像や梵天像も安置され、壁面には浄土図や観音図などが極彩色で描かれます。
そして最後の案内が水掛不動でした。
途中からは自由解散でしたが、ここまで来ました。そしてここで水を掛けてお祈りさせてもらいました。
近畿三十六不動霊場の第十四番札所。石造の不動明王を安置。不動明王に水を掛けて祈願する事から、水掛不動とも呼ばれています。
諸堂の案内は、ここで終わりでした。時間は16時で、「お隣の御影堂は工事中ですが、中には入れます」と言われましたが、早朝から仕事を済ませて昼抜きで駆けつけたので、さすがに疲れたので帰りました。
嵐電「御室駅」まで戻りますが、諸堂を撮影しながら帰りました。まずは、経蔵(重要文化財)です。
場所は金堂の東隣にあります。今年の春に特別拝観があるので、行って見ようかと思っています。
経典の収蔵庫で、内部には八角輪像という回転式の経庫が設置されています。寛永年間の再建ですが、他の堂とは違い禅宗様建築となっています。
平成26年度 京都春季非公開文化財特別公開 仁和寺 金堂・経蔵 4月26日(土)~5月6日(火)午前9時~午後4時 大人800円
経蔵から少し下がって、五重塔の横にあるのが、九所明神(重要文化財)です。
ここまで足を運ぶのは外国人と私ぐらいです。先日放送されたテレビ朝日「宮本武蔵」(木村拓哉主演)では、ここで撮影されましたね。今日来てみて間違いないです。
仁和寺の伽藍を守る社。社殿は本殿・左殿・右殿の三棟あり、八幡三神を本殿に、東側の左殿には賀茂上下・日吉・武答・稲荷を、西側の右殿には松尾・平野・小日吉・木野嶋の計九座の明神を祀ることから九所と言います。現在の建物は寛永年間に建立されたものです。
それにしても季節外れの暑さです。春を通り越して、今日は初夏の陽気でした。金堂や五重塔の中心部とその手前の境内を区切る門で、中門(重要文化財)と言います。
中々人が途切れなくて、夕方でも結構人が入ってくるのには驚きです。
中門を降りて、東門の方向に少し進めば霊宝館があります。
開館時期 春季 4月1日~5月第4日曜日まで 秋季 10月1日~11月23日まで 9時00分~16時30分 大人500円
御室会館の前にあるソメイヨシノが咲き始めてました。
これをアップする頃には、ソメイヨシノが終わって、御室桜が見頃となってるでしょう。この日を境に気温が上がり一気に桜は満開になりました。今日、前から行きたかった仁和寺の茶室を見学でき、満足して帰りました。(京都定期観光バスでも茶室のコースはあります)
一般の観光客が降りてこないように、仁和寺の係の人が見張ってる中、50名全員が降りるまで待ったされました。そこで人数を数え、ここでも2班に分かれて見学します。
そして先に降りてた25名が先に、遼廓亭の見学に向かわれました。
皆さん一列になって降りて行かれます。
私らは、飛濤亭を先に見学となりました。仁和寺の住職さんの案内で進みます。
ここからは綺麗な露地庭園を進みますが、御殿見学の時に「茶室は撮影禁止」と聞いてたので、その通り、ここより先は撮影が禁止となりました。そのためここより先の写真はパンフレットの切り貼りです。
苔を踏まないように飛び石を注意しながら進んで行きます。そして先ほど宸殿から見えていた飛濤亭(ひとうてい)(重要文化財)に到着です。
第119代光格天皇(1771年~1840年)ご遺愛の席と知られる茶室て、宸殿北庭の築山にあり、入母屋造・茅葺の屋根で覆われています。内部は四畳半に台目がついた茶室と水屋の間、勝手の間で構成され、入口は躙口のかわりに貴人口が設けられています。また壁には長いすさが散らされ、落ち着いた雰囲気が漂います。
人数が多いので、飛濤亭を取り囲むように見学です。もちろん内部には入れないので、外からじっくり見学させてもらいました。と言ってもやはり内部は見にくいです。この茶室には躙口がありません。そのため貴人口がありました。
そして今度は、築山奥の露地を通って、遼廓亭(りょうかくてい)(重要文化財)に向かいます。
霊明殿西側に立地する建物で、江戸時代の画家・尾形光琳の屋敷「習静堂」から移築したもの(光琳の屋敷は仁和寺の門前にありました)。内部は二畳半台目の茶室、四畳半の水屋と広間、控えの間・勝手の間で構成され、葺下し屋根の下に袖壁を付け、その中に躙口を開きます。また、壁は黒に近い錆壁や長いすさが散らされる所など、全体の意匠は織田有楽斎好みの「如庵」とも似ています。
下の写真では、躙り口から蹲踞が見えています。こちらの茶室も取り囲むようにして説明を聞きました。大人数のためじっくり見られないので、もう一回りしたかったんですが・・・時間が押してるようなので・・・。
茶室〈遼廓亭・飛濤亭〉の特別拝観は、1000円(別途、御殿拝観料も必要) 5名以上で7日前までに要予約
個人て5名を集めるのはしんどいし、拝観料が1500円となるのは正直痛いです。それで、このような機会は嬉しい限りです。それと・・・抽選に当たって良かったです。
だいぶ時間が押してるみたいで・・・足早の茶室見学となりました。そしてここから何処に出るのかと思ってたら、御室桜の西側の秘密の出入り口から外に出ました。
遅咲きで有名な御室桜です。4月の中旬には綺麗に咲き誇った時には、パックの五重塔と映えるんです。
(2011年4月21日撮影)ちなみに、こんな感じですが、ただ少し土手になってる撮影スポットは人で鈴なりです。カメラが横並びに場所を占有して、そりゃ・・・大変です。
御室桜の時期以外は、桜の保護のため、この辺りは通行できませんが、秘密の出口から出てきたのて仕方ないでしょう(仁和寺の案内ですから)。後ろは観音堂ですが、平成30年まで解体工事中で見られません。
あと諸堂を案内してもらいます。先ずは五重塔(重要文化財)からです。
近くに寄って案内を聞くのかと思ったら、違ってたので、後で撮りに行きました。
1644年(寛永21)ごろに完成したもので、五つ屋根の大きさがあまり変わらないのは、近世の塔の特徴です。高さは36㍍もあります。
そのまま参道を進み、金堂(国宝)です。
ここの内部は普段は非公開です。ただ時々特別公開があるので、その時には入りました。そして、今日も入れるんじゃないかと期待してたら甘かった。先ほどの講演で、仁和寺は毎日のお勤めのため、「寺務所から金堂まで、一旦外に出なくてはならない」と言われてました。
仁和寺の本尊である阿弥陀三尊を安置する御堂で、本堂とは言わず金堂と言います。慶長年間造営の御所内裏紫宸殿を1624年~1643年(寛永年間)に移築したものです。現存する最古の紫宸殿建築であり、当時の宮殿建築を伝える建築物として、国宝に指定されています。堂内は四天王像や梵天像も安置され、壁面には浄土図や観音図などが極彩色で描かれます。
そして最後の案内が水掛不動でした。
途中からは自由解散でしたが、ここまで来ました。そしてここで水を掛けてお祈りさせてもらいました。
近畿三十六不動霊場の第十四番札所。石造の不動明王を安置。不動明王に水を掛けて祈願する事から、水掛不動とも呼ばれています。
諸堂の案内は、ここで終わりでした。時間は16時で、「お隣の御影堂は工事中ですが、中には入れます」と言われましたが、早朝から仕事を済ませて昼抜きで駆けつけたので、さすがに疲れたので帰りました。
嵐電「御室駅」まで戻りますが、諸堂を撮影しながら帰りました。まずは、経蔵(重要文化財)です。
場所は金堂の東隣にあります。今年の春に特別拝観があるので、行って見ようかと思っています。
経典の収蔵庫で、内部には八角輪像という回転式の経庫が設置されています。寛永年間の再建ですが、他の堂とは違い禅宗様建築となっています。
平成26年度 京都春季非公開文化財特別公開 仁和寺 金堂・経蔵 4月26日(土)~5月6日(火)午前9時~午後4時 大人800円
経蔵から少し下がって、五重塔の横にあるのが、九所明神(重要文化財)です。
ここまで足を運ぶのは外国人と私ぐらいです。先日放送されたテレビ朝日「宮本武蔵」(木村拓哉主演)では、ここで撮影されましたね。今日来てみて間違いないです。
仁和寺の伽藍を守る社。社殿は本殿・左殿・右殿の三棟あり、八幡三神を本殿に、東側の左殿には賀茂上下・日吉・武答・稲荷を、西側の右殿には松尾・平野・小日吉・木野嶋の計九座の明神を祀ることから九所と言います。現在の建物は寛永年間に建立されたものです。
それにしても季節外れの暑さです。春を通り越して、今日は初夏の陽気でした。金堂や五重塔の中心部とその手前の境内を区切る門で、中門(重要文化財)と言います。
中々人が途切れなくて、夕方でも結構人が入ってくるのには驚きです。
中門を降りて、東門の方向に少し進めば霊宝館があります。
開館時期 春季 4月1日~5月第4日曜日まで 秋季 10月1日~11月23日まで 9時00分~16時30分 大人500円
御室会館の前にあるソメイヨシノが咲き始めてました。
これをアップする頃には、ソメイヨシノが終わって、御室桜が見頃となってるでしょう。この日を境に気温が上がり一気に桜は満開になりました。今日、前から行きたかった仁和寺の茶室を見学でき、満足して帰りました。(京都定期観光バスでも茶室のコースはあります)