萬福寺『手しごと回廊』 松隠堂へ

萬福寺 宝物殿を出て少しだけ休憩したら、9時55分になりました。5分前でも開いてるかも知れないと思い、とりあえず行ってみて、開いて無かったら門の前で待つつもりで、萬福寺 松隠堂に向かいました。

先ほど、萬福寺の開山堂に行くために通玄門を通りましたが、その門をくぐって左手に松隠堂(しょういんどう)はあります。9時過ぎに通った時は閉まってました。

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ここ客殿(方丈)は、1694年(元禄7年)現在地に建て替えられたもの。東面には唐破風の式台をようしています。東側側面には白の築地塀を巡らし、中門を設けています。

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5分前ですが、玄関が開いてました。恐る恐る近づくと、中から人が出てこられて「どうぞ」と言われたので入りました。

松隠堂では、清水焼窯元 岩崎政雄さんの「作陶展」が開催かれてました。開催日;10月22日(水)~28日(火) 10時00分~17時00分  入城料:拝観料と同じ。開催会場では入場料は要りません。

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ここで岩崎さんに出迎えてもらいました。もちろんこの時は知りませんでしたが

松隠堂(しょういんどう)(重要文化財)は、隠元禅師が1664年(寛文4年)に萬福寺の住職を木庵に譲り、のちに居住したところで、1673年(延宝元年)に禅師示寂後は開山塔院として塔頭の住職が輪番で守ってきました。

先のイベントで、案内の僧侶さんから面白い話を聞きました。「松隠堂は、萬福寺で、ここだけ日本様式で建てられています」と。先ずは、客殿(方丈)から見ています。

入って右手に行くと客殿(方丈)前庭がありました。

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白砂だけの枯山水庭園でした。奥には開山堂が見えています。借景に使われてるんでしょうか

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陶芸に関しては素人ですが、こうして綺麗な庭に似合います

室内に目をやると展示・販売されています。

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受付で「手しごと回廊」開催の説明をされてましたが、こうして入ってききたのは、私の他に一人だけでした。もったいない

室内は禅宗様式の6室構成を基本にしていますが、ここで大小7部屋から構成されています。上手の襖絵四面には山水画が、南の間の襖絵は花鳥が描かれています。

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メインが陶器の展示・販売ですから襖閉まっていますが、ここは花鳥画でしょうね。

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そしてこちらが上手の一の間で、襖絵は山水画でしょう。

客殿(方丈)から見た侍真寮です。

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展示・販売は客殿(方丈)だけであったため、他は見られませんでした。客殿と侍真寮の間にも庭園がありました。石組と白砂の枯山水庭園ですね。

他の一組も直ぐに出られたので、暫くは独占でした。と言っても客殿内はそんなに広くないので、5分も見れば充分です。展示してある陶器もゆっくり見せてもらいました。

松隠堂は、建築から約350年を経て、2008年から約4年かけて解体保存修理されました。庫裏(台所)や裏門(重文)は、第50回記念 京都非公開文化財特別公開で公開されました。

客殿から見た解体修理された裏門と、真新しく整備された庭園が見えていました。

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黒砂が用いられた素敵な庭園ですね。こちらは三門が借景になってるみたいです。


第50回記念 京都非公開文化財特別公開 10月31日(金)~11月9日(日) 拝観料 800円 拝観時間 9時00分~16時00分

松隠堂と三門がセットで公開されたようです。三門も松隠堂も撮影禁止だったみたいですね。萬福寺は宝蔵院も公開されたので、行きたかったんですが、日程があいませんでした。ですから裏門や庫裏は見てませんが、特に残念だと思わないです。

客殿の扁額を最後に撮って、ここを出ました。

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初めて訪れた松隠堂は充分楽しめました。何より空いてたのでゆっくり見られたのが良かったです。今回は特別拝観には行けませんでしたが、次回は行ってみようと思っています。やっぱり解説も聞きたいです。

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西方丈に向かう時に、外から中門を撮りました。松隠堂は、中国の雰囲気がまったくない、日本建築の様式でした。

【松隠堂 客殿】



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