本尊聖徳太子像や秘仏薬師如来像が開帳 広隆寺へ

広隆寺では、聖徳太子の命日にである11月22日に、護摩供養が行われます。そして、この日に限り、本堂に安置されている本尊・聖徳太子像、霊宝殿の秘仏・薬師如来像が開帳されます。今年は11月22日が土曜日にあたったこともあって、9時前から広隆寺を訪れました。

嵐電「太秦広隆寺駅」を降りて、先ず南大門(二王門)を撮りました。

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三条通りに面してて、この前を嵐電や車がひっきりなしに通ります。この門だけ撮るのは至難の業です。1702年(元禄15年)建立。両脇には室町時代の造立の仁王像が安置されてました。

御開帳は9時からと聞いてたましたが、20分早く着きました。境内の紅葉を撮りたかったので

先ず門をくぐると目に飛び込んで来たのは、講堂(赤堂)(重要文化財)あたりの紅葉です。

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1165年(永万元年)に再建された京洛再興の建築。本尊は、国宝の阿弥陀如来坐像(平安時代作)です。

その向かいにあるのが地蔵堂です。

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「腹帯地蔵」と呼びれる安産祈願の大きな地蔵菩薩坐像が安置されています。

その南側にあるのが能楽堂です。

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広隆寺は、紅葉の名所ではありません。ただ、バスや電車から綺麗に色づいているのが見えてたので、少し早く来て紅葉を撮ってみました。

南大門を入って石畳を進んで、突き当たりにあるのが上宮王院太子殿(本堂)です。

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1730年(享保15年)建立。内部前方が外陣、背後にひとまわり小さい建物が内陣で、本尊は秘仏の聖徳太子立像で、毎年11月22日に開扉されます。

境内は自由散策で、近所の人なんか散歩されていますが、今日は9時に近づくにつれ、人が増えてきました。皆さん良くご存じです。そして・・・時計の針が9時になったところで、皆さんとともに本堂に上がりました。ただ・・・この時間でもまだ入れません、そして・・・僧侶の方が入って来られ、開扉されました。ただ遠い・・・暗い・・・ここでは見えない・・・と思ってたら、寺の方より「左より入って下さい」と案内があって、皆さん一斉に入られました。目の前まで近づいて、先ずはお参り。そしてじっくり見せてみらいました。

聖徳太子が秦河勝に広隆寺を建立させたころ、33歳の聖徳太子の姿を写すと言われています。古来、歴代天皇の即位式に用いられる同じ黄櫨染(こうろぜん)の御袍(ごほう)が下賜され、一代を通じて着用する珍しい像。

見るからに若々しい聖徳太子のお姿でした。紅葉真っ盛りのこの時期、広隆寺に来て良かったです。後の人も沢山来られてたので、ここで失礼し、次ぎに秘仏薬師如来像が開帳されている新霊宝殿に向かいます。

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本堂の奥にあるのが、霊宝殿です。ここで拝観料700円を納めます。

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入ると正面に霊宝殿がありますが、ここは現在使われていません。

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そのお隣にあるのが新霊宝殿です。広隆寺では、ここだけが有料です。

霊宝殿では、国宝第一号の宝冠弥勒像を初め、国宝8件、重要文化財33件の寺宝の一部を常に見ることができます。もちろん内部は撮影禁止です。

霊宝殿に入るのは久し振りです。お目当ては、秘仏薬師如来像で御開帳されてました。十二神将立像に囲まれて開帳されたので、じっくり見させてもらいました。当然、ここも人集りができてましたが、お参りを済ませて、もう一つの目玉と言うより、何度も見てますが、国宝第一号弥勒菩薩半跏像(宝冠弥勒)です。

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写真は南大門の右隣にあります。交差点にあるので目立ちます

弥勒菩薩は、56億7000万年後にこの世にあらわれ、人々を救うという未来仏。この像は飛鳥時代の作で、広隆寺創建時の本尊と考えられます。

新霊宝殿の前は、苔が美しい庭園があります。

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ここも紅葉が綺麗でした。ただ逆光でしたが。

新霊宝殿から拝観受付に戻る途中に、国宝・桂宮院に通じる通路がありました。

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特別公開時にしか見られないので、今日は行けません。いつかは見てみたいですね。

広隆寺は、真言宗の単立寺院で、聖徳太子建立七大寺の一つとされ、京都で最古の寺です。古くは蜂岡寺・秦公寺・葛野寺などと呼ばれ、一般に太秦の太子堂として親しまれています。

今日は、もう一度本堂に入って、本尊・聖徳太子像を見て広隆寺を出ました。今度は空いてたので、ゆっくり見られました。この日は、懐かしの大映通りを通って帷子ノ辻から嵐電に乗って帰路に着きました。9時30分は過ぎてましたが、すごい混雑。紅葉真っ盛りの嵐山に行く人で大混雑。もうたまらん・・・と思いながら電車に乗り込みましたが・・・。行きは良いけど帰りは・・・

【上宮王院太子殿】



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