第50回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開 相国寺 養源院へ

相国寺塔頭 大光明寺を出て、そのまま南下します。西に行けば烏丸通りに出られる十字路の西南角にあるのか、第50回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開で初公開された相国寺塔頭 養源院です。

ここも長得院同様、過去に公開されたことがなく、事前に京都市文化観光資源保護財団へ申込をして招待状をいただいてました。

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長得院を出て南下する時、遠目に養源院が見えてました。しかし、長得院と違い次から次へと人が入るのが見えてました。

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山門を入ったら拝観受付かと思いきや、ここは違ったようです。正面には本堂が見えています。

門を入った正面が本堂で、それを見ながら左に行くように案内が出ています。後程で堂内でガイドさんより説明を聞きます。

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左に行けば、禅宗寺院らしいく大きな庫裏があって、庫裏と本堂の間にある玄関から靴を脱いで入ります。

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靴を脱いで、袋に入れ上がります。すると左手に拝観受付があるので、そこで招待状を差し出し、朱印も書き置きのがあったので、いただきました。先程行った長得院と違って、ざっと見ただけでも20人~30人の方が来られています。この違いは何だろうと・・・思いましたが、後程分かります。

ここでは学生さんがガイドをされてましたが、下に置いてある案内を見て左の書院の方へ行ってしまいました。本当は本堂で案内を聞き、最終の書院で案内が終わるコースとなっていたようです。それで書院に行くと・・・誰もいません。これは超ラッキーで、写真撮りました。室内の展示物に向けての写真はNGはガイドさんに確認済みです。

摂家筆頭・近衛家の「桜御所」から移築した書院「相和亭」と言います。また、江戸時代から残る歪んだガラス越しでみる池泉式庭園も美しいです

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この池泉式庭園も近衛家から移築、復元されたもので、その先に茶室「道芳庵(どうほうはん)」が見えています。また、幕末の戊辰戦争の時には薩摩藩の野戦病院になったとか・・・。

ここにガイドさんと参拝者が来られ、説明をされてました。私も聞いてたんですが、早々に案内が終わったので、ガイドさんに「最初から聞けますか」と聞くと、「本堂で最初から聞けますよ」と。ア然。最後から聞いてしまった訳で、慌てて本堂に行きました。分岐点に立って案内してほしかったですね

本堂に入ると説明が始められてました。約10名ぐらいが秘仏、毘沙門天立像の前で座って、話を聞きます。それにしても凄い迫力のある仏様でした。

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堂内は撮影禁止のためありませんので、看板の写真を載せておきます。長年秘仏とされてきましたが、この特別公開時に初めて公開されました。像高約170㎝、鎌倉時代の慶派(運慶快慶一派)仏師の作だといわれています。

この毘沙門天像については、長年その存在する忘れ去れてました。江戸時代に相国寺の近くに住む、奈良屋与兵衛の枕元にこの毘沙門天立像が現れ「我が像を修復して人々に参拝せしめよ」と告げます。その夢を3日3晩見続けた与兵衛さんは相国寺に行って、少し破損した状態で見つけられました。そして与兵衛さんの手で修復し、人々は参拝できるようになったという。

また、次ぎに本堂から向かって右手に移動し、養源院のご本尊・薬師如来像です。この薬師如来像が祀られているのは相国寺内では養源院だけだそうです。それは、かつて戊辰戦争時に薩摩藩の野戦病院となったことと、イギリス人医師のW・ウィリスによって、日本で初めて外科手術もここで行われたことに由来するのでしょう。

次ぎに、本堂向かって左手に行き、毘沙門天立像が秘仏のため、普段は御前立像が置かれています。その案内がありました。

話が終わると同じガイドさんについて次の部屋に移動です。「長生軒」と呼ばれる部屋の前には坪庭がありました。

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苔生した手水鉢や枯山水庭園に見とれてました。本当は室内に珍しいものがあったで撮りたかったんですが・・・そして案内が始まりました。

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室内が撮れないのでせめて窓の外を。この部屋の柱には薩摩藩士の刀傷が残ってました。そして次ぎに書院に移動する訳ですが、先に聞いてるので、さわりだけ聞ききこれで失礼しました。

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茶室「道芳庵(どうほうはん)」の手前には四阿も見えています。ここで茶会なんかされるんでしょうね。それより江戸時代のガラスがよくもっているなぁ・・・と感心です。

先程の長得院と比べて、見所が多です。仏像・庭園など・・・人が多いのも納得ですが、長得院も初めての公開ですし是非。再び靴を脱いで外に出ました。行きはゆっくり見てなかった本堂前の井戸や苔生した庭も見てでました。また、ここも鎮守社もありました。

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あと二箇所招待状があるのと、一箇所はどうしても行きたいと所があるので・・・多分・・・行くでしょう。ここから地下鉄を乗り継いで、この日は帰りました。

【相国寺塔頭 養源院 本堂】



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