春の特別公開(御影堂等重要文化財指定記念)百万遍知恩院へ

4月2日(日)は、久し振りに公開された寺院に行きます。前日、八幡市巡りした疲れが少し残り、バス電車を乗り継いで行く予定を車に変更して、京都御所の東にある「清和院東駐車場」に9時10分到着し、そこから京阪電鉄「出町柳駅」を目指して歩いて行きます。

“出町柳駅”を通り過ぎ、まだまだ東へ進み、百万遍の交差点にさしかかります。この辺りは姉が勤めていた会社があったので、何度か車で送って行った記憶がありますが、遠い昔となりました。その百万遍交差点を過ぎて直ぐの所にあるのが、春の特別公開~御影堂等重要文化財指定記念~百万遍知恩院です。

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今出川通沿いに面して総門があって、そこから境内に入りました。拝観開始は10時でしたが、9時38分に着きました。まだ時間があるので境内を散策です。

総門には特別拝観を示す大きな垂れ幕が架かっています。サブタイトルに“満開の桜を堪能して”とありましたが、昨日もそうですが桜はまだ蕾が膨らんだ程度です。例年ならサブタイトルの通り満開の桜を楽しめたのにね、残念

帰ってから分かりましたが、この総門は重要文化財に指定されてました。西門もありますが、こちらが百万遍知恩寺の正門にあたります。

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その総門を入ってすぐの右手には、観音様の絵が入った石碑があって、ここは早咲きの桜が咲いていました。

このまま奥に進むと左手に阿弥陀堂、右手に釈迦堂があって、外観は撮りましたが、今日は内部を特別公開され、私も後程入りました。その模様は後程紹介します。

その釈迦堂の先には勢至堂がありました。ここは内部は公開されてません。

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内部は、法然上人の化身とされる勢至菩薩像が安置されてるそうです。1670年(寛文10年)に建立され2000年(平成12年)に現在地に移転されたものです。

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この先のずっと先に、大方丈の屋根が見えています。手前には勅使門でしょう、本日特別公開されるのは、あの建物です。

ここでこの建物の左手・・・百万遍知恩寺の本堂にあたる御影堂の中に入ることにしました。

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ここに来たのは初めてで、私は御影堂の内部が特別公開されるものと思ってましたが・・・ここは普段から入れますし、朱印もこちらでいただけます。

御影堂は百万遍知恩寺の最大の建物で、1756年(宝暦6年)の建立で、開山・法然上人像が祀られています。

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百万遍知恩寺と言えば“大念珠繰り“で有名です。私もテレビで見た事がありますが、この御影堂内部は1080顆の大念珠が掲げられています。

ここの納経所で御朱印をいただきました。このお堂に上がってみて、ここが今日の特別公開では無いのが直ぐに分かりました。境内をウロウロして御影堂をお参りしてたら9時55分になっていました。拝観開始は10時からと聞いてたので、ここから本坊に行くことに。

案内にしたがって御影堂の北側に進むと左手に枝垂れ桜・・・少し咲き始めた程度・・・です。その先が寺務所のある庫裏・・・そして本坊の玄関を見ると・・・。

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5分前に着いて、この行列でした。たった3日間しか公開されないし、ここ最近も公開が無いし・・・と言うことで皆さん並ばれてるのでしょう。

10時丁度に拝観が始まりました。受付で拝観料1000円を納めます。すると簡単な説明があって・・・要するに拝観は何処から見ても良いし、写真撮影も小方丈以外はOKでした。

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入って右手に行けば大方丈と宝物館。左手に行けば小方丈と「竹の間」に行け、小方丈では伝快慶作「阿弥陀如来立像」を解説付きで全方向から観賞できます。ただここだけ撮影禁止でした。

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先はに十数名の方と一緒に小方丈に入り伝快慶作「阿弥陀如来立像」をじっくり観賞・・・これでは満足しました。大変良かったです。そして小方丈前の庭園を撮影し、次ぎに「竹の間」に向かいます。

その途中の渡り廊下で、記念品の販売と、僧侶の方がご朱印をされていたので、御影堂でいただいた朱印と違い“御詠歌”の朱印をここではいただきました。

その「竹の間」では寺宝を観賞します。驚いたことに、フラッシュは禁止されてましたが、撮影可でした。少々割高の拝観料も、これなら安いものです

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左から、「木造阿弥陀如来立像」(鎌倉時代作)、「法然上人像」(室町時代作)、「木造勢至菩薩坐像」(江戸時代作)。殆どの寺宝を撮影しましたが、一点だけ掲載しました。

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「竹の間」を出たら、次ここそ大方丈に向かいます。その手前には中庭もありました。事前に調べて11時からコンサートがあると聞いてましたが・・・。

通常非公開の大方丈が全開と綺麗な白砂と苔の大方丈庭園が見事でした。これで桜が咲いてたら言うこと無しだったんですけど・・・。

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庭園に舞台・・・邪魔じゃないです。この日は、11時から「山崎彩とお楽しみ会」(ポップスバンド)のコンサートがあって、後程リハーサルされてました。

このあと宝物館に入る前に、雨香亭を見に行きました。この日は、ランディー チャネルさんによる、立礼席による呈茶(別途500円)がありました。事前に知ってましたが申し込みしませんでしたので、外からみるだけです。

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特に正座する訳でもないので行けば良かったと思いましたが、拝観料が割高だったんでやめました。ランディー・チャネルさんは裏千家準教授の資格をもつカナダ人なんでよね

そして宝物館・・・ここでも撮影はフラッシュを使わなければOKでした。ここの目玉は“世界で唯一の顔輝筆「蝦蟇鉄拐(がまてっかい)図」”でしょう。

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驚いたことに、この宝物館内部も撮影できましたが、ガラス越しでした。上が「(がませんにんず)」、下が「鉄拐仙人図(てっかいせんにんず)」です。ここはガイドさんが案内されてました。

宝物館を見終わったら、本坊の玄関から外に出ました。約30分ぐらい堂内に居たことになりますが、これで充分です。11時からコンサートもあり大方丈の中で待ってる人もチラホラ。

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本坊の玄関を出て直ぐの右手(境内の西側)には百万遍辨財天がありましたが、次ぎに釈迦堂と阿弥陀堂に行くので近くには行きません、金網越しで見ました。

その先に石鳥居があって、奥にあるのが鎮守堂加茂明神)でした。よくよく見ると重要文化財に指定されてます。驚きました

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知恩寺で最も古い建物で、1662年(宝暦2年)の建立。知恩寺の守護神である加茂明神に八幡神を合わせて祀られています。

次が鐘楼です。特に何処にでもある梵鐘ですが、凄く熱心に見ておられる人が居たので案内文を読みましたが・・・普通でした

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1703年(元禄16年)に梵鐘と共に建立されもので、梵鐘は朝鮮半島の形式にならったデザインだそうです。平成に入って台風の被害により解体修理されました。

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境内を散策していると、お地蔵さんや赤い鳥居が見えます。それより拝観券で見られる釈迦堂と阿弥陀堂が気になって・・・先を急ぎました。

ここで釈迦堂に行きます。重要文化財指定記念として内部が公開されました。先程の拝観券を入口でみせ中に入ります。

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ご本尊の釈迦如来像が祀られている百万遍知恩寺の本堂です。1664年(寛文4年)の建立で、知恩寺のルーツである賀茂社釈迦堂の由緒を伝えています。

その釈迦堂に入る前から気になってた阿弥陀経石がありました。正直、どちらが表か裏か分かりませんが・・・調べると・・・全国に三基しかない貴重なものと分かりました。

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この碑は,宗像大社(福岡県)にある阿弥陀経石(重要文化財)を,1714年’正徳4年)に模刻したもの。原碑とほとんど同じ形状・大きさであるらしい。

次ぎに対面の、これも重要文化財に指定記念として阿弥陀堂も内部が公開されました。拝観券を見せて内部に入りますが、総門から来られた人も入りそうになって・・・先に大方丈に・・・と案内されました

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1811年(文化8年)の建立で、ご本尊は阿弥陀如来立像ですが、1878年(明治11年)以前には存在しなかったようです。1912年(大正初期)頃までに、何処かより迎えられたようです。

ここに来た時、この阿弥陀堂を僧侶の方が開けられる準備をされてました。ここが公開だと知らなかったので、数名の方と一緒に中を覗こうとしたら「拝観は10時から」と言われた意味が、最後に分かりました

最後に手水舎と綺麗に咲いてた木瓜を撮りました。快晴の空に桜が咲いてたら良かったとやっぱり思いますね。ここの境内は広いので“手づくり市”が有名なんです。

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「毎月15日 雨天決行 時間 午前8時~午後4時」一度前を通りましたが、多くの人が来られてたのを覚えています。

百萬遍知恩寺は、浄土宗七大本山の一つで、法然上人が都の人々に、念佛の教えを説かれた「賀茂のかわら屋」が前身です。法然上人亡き後、その弟子で知恩寺の二世勢観房源智上人が、法然上人の御影堂を建立。恩を知るお寺「知恩寺」と名付けられました。

初めて訪問した百万遍知恩寺は良かったです。昨日の八幡市に次いで連日出掛けましたが、疲れを考慮して、ここだけで帰ることにしてました。ここには10時46分に出て、清和院駐車場には11時19分に出て行きました。

【百万遍知恩寺 大方丈】



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