在原業平が晩年を過ごした十輪寺へ

柳谷観音 楊谷寺の駐車場を9時50分に出て、約8㌔離れている十輪寺を目指し、予定どおり約20分・・・10時10分、十輪寺の駐車場に車を止めることができました。

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雨が降り始めてきたので下が濡れてます。駐車場は結構・・・広いです。この駐車場に入るには急な坂を少しだけ登る必要がありました。

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案内に従って駐車場から山門に向かいます。少しだけ下がったら山門が見えましたが・・・閉まっている・・・と。

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ほんの一瞬焦りました・・・が、右端の通用口が開いてて、中に入れました。せっかく来たのに、このまま帰るのか・・・って

入ると正面に拝観受付があって、そこで拝観料400円を納め、そこで朱印も3種類いただくことに。朱印帳は預けて帰りに受取ます。初めて来たので、受付より拝観の案内が少しだけありました。

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雨も降ってきたので、早速この中門から庭園に入ります。桜と紅葉は有名ですが、この時期・・・誰も・・・居ません。

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先ほど、受付にて拝観順路を聞いたので、先ずは本堂を目指します・・・と言うか、雨が降ってきたので本堂内に入りたい・・・のが本音

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ここで本堂に上がったのは妻だけです。本堂前には手水鉢もありました。私は雨が降る中、傘も差さず奥に進みます。

奥に進むのには訳があって、これも受付で聞きました。せっかく空いている時に来たからには、本堂だけでは帰りません

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本堂の左側から奥に進みます。途中には鐘楼石仏があり、さらに奥に進むと案内が出ています。

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雨で濡れた参道を、どんどん登って行きますが先が見えません・・・少し心配になりましたが、案内板が出ていたので上がって行くと・・・。

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ここから「三方普感の庭」にある”なりひら桜”が有名なんですけど、ここから見えます。春には綺麗な花を咲かせるのでしょう。

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上がりきると、最初に目にするのは「在原業平の墓」がありますが、雨が降っているのでもっとも奥にある“塩竈の跡”を見に行きます。

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この十輪寺の境内で、最も奥まで進むと、見えてきました・・・“塩竃の跡”です。雨も降ってて、何よりこの時期、蚊が怖いです。

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在原業平が晩年を過ごした十輪寺で、塩竈を築き難波の海水を運んで塩焼く風情を楽しまれたという旧蹟です。それを示す石碑も建っています。それでは一周します。

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雨が相当降って来て、傘を本堂に置いたままのため、急いで回りました。駒札を読むと、原型はそのままに復元されたものです。

在原業平が、かつての恋人・藤原高子(ふじわらのたかいこ)が大原野神社に参詣したおり、竈で塩を焼き“紫の煙”に自分の想いを託したと伝わる名残跡です。

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急いで元に戻り、行きにスルーした“在原業平の墓”に寄りました。そして、ここから一気に下って本堂に入りました。

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堂内の中央に厨子があって、ご本尊の「延命地蔵菩薩」が祀られていますが閉まっています。ここは年に一回、8月23日のみご開帳されるようです。

ここの本堂は応仁の乱で一度消失しますが、1750年(寛延3年)右大臣 藤原常雅(つねまさ)よって再建されました。そとから見ると鳳輦(ほうれん)型と呼ばれ神輿のような形をしています。このような屋根の形は珍しいため京都府指定文化財にも指定されています。

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本堂を出て“高廊下”に出て書院に向かいます。なお、最初の案内で書院の襖絵は撮影禁止のため写真はありません。

この高廊下から茶室や業平御殿を囲むように庭があります。1750年(寛延3年)右大臣 藤原常雅(つねまさ)が本堂を再建したときに造られたもので「三方普感(さんぽうふかん)の庭」と呼ばれています。

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実際には高廊下の向かいにある茶室には入れないので、二方からしか見られないです。この庭にはこの十輪寺を代表する“なりひら桜”があります。

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春に桜が咲いた頃を想像して、どの角度から写真を撮れるか考えました。多分、この角度からしか撮れないでしょう・・・春に桜が咲いた頃に再訪します。

この“なりひら桜”が満開になると、その三ヵ所から愛でることができます。この桜は人の心を写すといわれており、角度を変えてみることで、様々な想いを感じることができるので、「心の庭」とも呼ばれています。

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高廊下から見た茶室です。ここは普段は入れないので、ここから“なりひら桜”を愛でることはできないでしょう。

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本堂から見た高廊下と、その奥にある“なりひら桜”です。この角度からでも綺麗に撮れそうです。

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本堂に貼ってあったポスター。「2014年のそうだ 京都、行こう。」の春のキャンペーンの舞台となったことを示しています。

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高廊下の前には小さなながらも庭園があって、池には睡蓮も咲いています。でも数が・・・少ないので・・・殆ど目立たないですね。

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これは本堂前にあった「大樟樹(おおくすのき)」樹齢800年で、本尊が樟で造られているので、その分身とされている大樹です。

十輪寺は天台の古刹。850年(嘉祥3年)第55代文徳天皇の后である染殿(そめどの)皇后(藤原明子)に世継ぎが生まれなかったため、伝教大師作で木像の延命(えんめい)地蔵菩薩を安置し、世継ぎ祈願を行ったのが始まりといわれています。後に清和天皇がお生まれになったことから、子授け・安産のご利益があるといわれています。


ここの町名は、京都市西京区大原野小塩町といいます。“小塩”は、“塩竃”に由来しているとか。雨が降り続く中、10時32分に十輪寺の駐車場を出て、自宅に帰りました。

【十輪寺】



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