丹後を行く  羽衣伝承の天女が御祭神の奈具神社(なぐじんじゃ)へ

天橋立近くで昼食を済ませると、日本海の海岸沿いを西に進みます。次の目的地は電話番号が見つからなかったので、ナビも入れることができません。スマホの地図を頼りに、とりあえず丹後由良駅を目指します。

余談ですが丹後由良は、我が家にとって思い出の海水浴場で、毎年家族で訪れていた思い出の“由良海水浴場”がある所です。中学生になってからは家族と行かず友人と行き、最後は会社の仲間と行ったのが40数年前・・・それ以来でしょうね。

スマホの地図を見ながら先ずは“由良神社”の前を通り、目的地の奈具神社を地図を頼りに向かうと、道が本当に狭いです。私の車は軽自動車ですが、先輩の3ナンバーです。それで運転は格段に上手で、狭い道でスイスイ行かれます。途中から案内板もあるのでほぼ迷わずに着きました。

CIMG8133.jpgCIMG8134.jpg車は境内の中央に止められたので、この鳥居も帰りに撮ったものです。ここには12時15分に着くと、境内には誰も居ません。ただ社務所には人が居そうにもないですね。

CIMG8115.jpg車を止めた場所から最初に見た風景がこれです。境内はそんなに広くないですが、こんな田舎の神社には誰も来ないだろうと思いきや、お一人車に乗って来られたのには驚きました。

CIMG8116.jpgCIMG8129.jpg本殿に上がるための階段があって、その手前には「手水舎」が用意されてました。一応ポンプで汲み上げてるようで、水は出たままです。メモに止めないようにと書いてありました

CIMG8117.jpgCIMG8118.jpgCIMG8127.jpg本殿には石段を上がりますが、左右には“狛犬”が鎮座しています。そして石段を上がって行くと・・・。

こんな京都府北部の名もなき神社を訪れたきっかけは、2015年(平成27年)に出版された「週刊 日本の神社」(DeAGOSTINI)でした。ここで紹介された京都府の神社は全て訪問するこを目標にしてて、あと京都府北部の神社では兵庫県の県境にある竹野神社だけとなりました。

CIMG8120.jpg本殿の前には「拝殿」があります。冬になれば雪深いこの地に、ひっそりと佇んでて、ここまで連れて来てもらって本当に良かったです。

CIMG8121.jpg拝殿を回り込んで「本殿」まで行きます。本殿も少し高い所にあるので石段を少しだけ上がります。前途したとおり、ここは雪深いです。それで大きな覆屋の中にあるようで、石段を上がります。

CIMG8122.jpgCIMG8123.jpg雪から守るためでしょう「本殿」は覆屋の中にありました。じっくり見てみると、本殿の彫刻が見事ですね、それで御祭神を調べると・・・。

「丹後風土記」によると、比治の真名井に天下った天女の一人が老夫婦に羽衣も隠され、天に帰ることができずに、老夫婦の養女となりましたが、悪念を抱いた老夫婦に、やがて天女は放逐されてしまいます。比治の里を退き村々を遍歴の果てに、竹野の郡・舟木の里の奈具の村にやってきました。 そしてこの村に留まり豊宇賀能賣命(とようかのめのみこと)として奈具の社に鎮まった。この奈具志久が社名の由来となったようです。

昔、丹波の郡比治の真奈井に天下った天女が、和奈佐の老夫婦に懇願されて比治の里にとどまり、万病に効くという酒を醸して、老夫婦は莫大な富を得ました。しかし、悪念を抱いた老夫婦はやがて天女に、 汝は吾が子ではないと追い出してしまいました。天の原ふりさけみれば霞立ち 家路まどいて行方しらずもと詠い、比治の里を退き村々を遍歴の果てに、舟木の里の奈具の村にやってきました。 そして「此処にして我が心なぐしく成りぬ」(わたしの心は安らかになりました)と云って、この村を安住の地としました。 此処で終焉を迎えた天女は村人たちによって、豊宇賀能売命(とようかのめのみこと)として祀られました。 これが竹野郡の奈具の社です。

CIMG8124.jpgCIMG8126.jpg本殿から拝殿を見ると、真っ直ぐにに続く参道が見えています。向かって右側には小さな祠がありましたが、近づいて見て見るも何も書いてなので分かりません。

CIMG8128.jpgCIMG8131.jpgCIMG8136.jpgCIMG8137.jpg先輩にも、「こんな所に来たいと言う物珍しいさはあなただけ」と言われましたが、もう一人、物珍しいさというか参拝に来られました。それも車に乗って・・・。

CIMG8132.jpgCIMG8135.jpg最初に説明したとおり「一の鳥居」まで最後にやって来ました。ご覧のように、こんな狭い道を通って、ここまで連れて来て貰いました。

対向車が来たら絶対にすれ違いは不可能な狭い道ですが、間違ってもそんなに車は来ないでしょう。ここの駐車場に車が2台も止まっているのは奇跡に近いでしょうね。ここは12時20分頃に出て行きました。

【奈具神社(宮津)】

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