第54回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開 大聖寺(旧御寺御所)へ

3月18日(水)は、「京の冬の旅」最終日です。3月1日からは、第54回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開 大聖寺(旧御寺御所)の公開が始まりました。京都も2月下旬頃から新型コロナウイルスの影響によるイベント・催事の中止・延期が相次ぎ、この大聖寺の公開も危ぶまれましたが、予定通り開催されました。ただ公開期間が3月1日から3月18日と公開期間が短いのと、行ける日程が取れなかったことで、半ば諦めていたところ、最終日にやっと行けることができました。なお、「京の冬の旅」で期間途中で中止となったのは「知恩院 大方丈・小方丈・方丈庭園」だけでしたね。

ただこの時期に外出するのはリスクを伴うので、もちろんマスクはしていきますが、私は花粉症です。マスク無しでは外出できません。会社から地下鉄烏丸線できましたが、車内には外国人観光客の姿は見かけませんでしたね、減りました。電車は今出川駅で下車し、地上にあがると目の前が大聖寺です・・・が、信号を渡らなければなりません。この烏丸を渡る信号が、また長い長い・・・少々イライラして待ってやっと横断歩道を渡りました・・・要するに出口を間違えました・・・

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最終日の15時25分に「表門」をくぐりました。ここは2013年(平成25年)3月1日~18日に公開されましたが、前回は行けませんでした。

IMG_1987.jpg信号待ちしているときから、表門をくぐる人を見てました。2名から3名の方が入っていかれたので、最終日でも結構な人が来られているようです。なお、正面に見える煉瓦造りの建物は「同志社大学 寒梅館」です。

2013年(平成25年)の公開時も、堂内庭園とも撮影禁止だったとおもうので、あまり期待はしてません。ただ滅多に公開がないので、御朱印だけは欲しいなぁ・・・と思い、ここに来ました。

IMG_1985.jpg拝観受付に向かう前に、どうしても押さえておきたい石碑があって、それには「花乃御所」と書いてあります。この大聖寺は、室町幕府3代将軍・足利義満が造営した花の御所がありました。

この石碑を見に、2018年(平成30年)3月に来ています。それと向かいに、もうひとつ石碑がありました。

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27世・花山院慈薫尼の歌碑がって、「九品仏 慈悲の眼の変らねば いづれの御手に 吾はすがらむ」と書かれています。

IMG_1987.jpgIMG_1991.jpg「玄関」で靴を袋に入れて上がります。すると右手に受付があったので、拝観料600円と書き置きの御朱印代300円を納めました。

正直な話、新型コロナウイルスが怖かったので、朱印帳は持参してきませんでした。最初から書き置きをいただくつもりで、ここまで来たので貰えただけで御の字です

最初に、1943年(昭和18年)に東京青山御所から移築された「本堂」に入ります。ここで予想外のことが・・・。ここに、いつものようにガイドさん立っていますが、いつもなら案内はされます。いつまで待ってても案内をされないので、案内の有無を聞くと無いとの答えが・・・。長いこと特別拝観に来てますが、案内をされないのは初めてです。ここでも新型コロナウイルスの影響がありました。この本堂は、第123代・大正天皇の后・貞明皇后の御殿として用いられたもので、ご本尊は釈迦如来像が祀られていました。ここの「貴人の間」は、金地に「瑞鳥瑞花」を描いた豪華な障壁画で飾られていました。

33-4.jpgそして前回公開時のパンフに載っていた写真が、本堂から御殿風の書院「宮御殿」を撮られていたことが、ここに来て分かりました。次に、そちらに向かいます。

大聖寺は臨済宗の尼門跡寺院。北朝初代・光厳天皇の妃・無相定円禅尼(むそうじょうえんぜんに)が亡くなった後、その住まいであった花の御所内「岡松殿」を寺に改めたことが始まりです。室町時代から江戸時代末期の第119代・光格天皇の皇女まで、歴代24代の内親王が住持を務めた。第106代・正親町天皇の皇女が入寺した際に「尼門跡第一」の綸旨を受け「御寺御所(おてらのごしょ)」と呼ばれた由緒ある寺院です。

33-5.jpg次に「書院」に入りますが、そこから見た枯山水庭園です。江戸時代に作庭され京都指定名勝とされる庭園は、小石を敷き詰め反石橋や「かんざし灯籠」などを配した御所風の雅な庭園でした。

書院は「宮御殿」とも呼ばれる御殿風の建物で、光格天皇の皇女・普明浄院宮(ふみょうじょういんのみや)住持の頃、御所より千両拝領して建てられたもので、山水花鳥を得意としていた江戸時代の絵師・望月玉川が描いた「秋草な鹿図」「波に鶴図」「竹鶏図」などの襖絵を見ることができました。そして、一番見たかった看板の写真の部屋に移動し・・・。


EPSON053a.jpgこの大聖寺を紹介される度に出てくる写真です。今回の看板にも使われました。実際には、この前に一部屋あるので、少し離れて見ることになります。

椅子は第122代・明治天皇の「御椅子」と伝わり、椅子に座っている人形は、歴代皇女寵愛の「御所人形」で、他に、華やかな衣装や調度品などが展示されていました。

IMG_1989.jpgIMG_1990.jpgIMG_1986.jpg案内が無いので、書いてあるパネルを読んで回りました。さほど広くないので、それでも15分程度で、ここをでてきました。

やっと大聖寺に行けました。今回も前回も公開期間が短いので、拝観者はコロナウイルスの影響があっても多かったです。滅多に公開されない寺院に行けて良かったです。

【大聖寺】

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