大覚寺大沢池に蓮の花が咲く

7月27日(月)は、朝から用事を済ませて10時30分過ぎに大覚寺大沢池に行きました。

今年の3月16日から有料エリアとなった「大沢池エリア」を、今年の4月3日(金)に来ているので、それ以来です。ここは以前、私の散歩コースでした。それが有料となった訳で、複雑な心境があるのも事実です。近くに住む会社の同僚も同じことを言ってました

IMG_6157.jpgこの大沢池エリアの入口にあたる「大沢門」に10時32分に着きました。少し歩いたたげで汗だくになる気候でしたので、誰も居ないだろう・・・と予想して来ましたが・・・。

IMG_6158.jpg300円を納めて、入ってみると予想外に人が居ます。それでも10名ぐらいでしょうか、このように暑いなかでも来られるんですね。

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有料エリアになって変わったことは、見所にそれぞれ案内版が出来たことです。こちらは「津崎村岡碑」1892年(明治25年)建立。津崎矩子は幕末から維新にかけての女性勤王派。晩年は北嵯峨の直指庵に隠居。

IMG_6161.jpgIMG_6162.jpgIMG_6163.jpg梅雨空で、時々小雨が降ってくる生憎の天気で、とにかく蒸し暑いの一言です。雨が強く降ってくる前に大沢池に咲く蓮の花を見に行きます。

IMG_6164.jpgIMG_6166.jpg池舞台」から大沢池を見て、「五社明神」のエリアに来ましたが、先に天神島に向かいます。

IMG_6168.jpgIMG_6169.jpgIMG_6170.jpg先ずは「放生池」越しにに「心経宝塔」を捉えます。これは外せないですね、それで先を急ぎます。

IMG_6171.jpgこの先に天神島に架かる朱塗りの橋が見えています。前方の団体さんは天神島には向かわれなかったようで、これで安心して島に渡れますね

IMG_6172.jpg前途したとおり案内版があるので・・・こちらは「護摩堂」で、往古の大覚寺伽藍周辺に建てられた子院の一つであった仏母心院跡に建立されたもの。

IMG_6174.jpgこちらは「石仏群」で、20基を超える如来や菩薩の石仏群です。古いものは平安時代後期の作と伝わります。

IMG_6176.jpgここで天神島に架かる朱塗りの橋を渡ります。ここから大沢池に咲く蓮を見たいと思いますが・・・。

IMG_6177.jpg以前、無料の時に来た時は・・・大沢池の蓮の花は、他より咲く次期が遅かったように覚えています。でも、池を見ると数輪は咲いてます。

IMG_6179.jpg天神島の中央には、菅原道真公をお祀りする祠があり、その横には御神木があります。この島が天神島と呼ばれるのは、このためです。

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2018年(平成30年)9月4日に、台風21号が通過したことにより、無残な姿になった「椎の御神木」です。あの強風を思い出すだけでも怖いです。

IMG_6182.jpg与海公飲茶送帰山一首」嵯峨天皇御制。嵯峨天皇と弘法大師空海との深い親交を物語るもの。久し振りに空海と歓談した嵯峨天皇が高野山に帰って行く空海をいつまでも見送っている情景を詠んだ歌。

IMG_6187.jpgIMG_6185.jpg天神島」から、「菊ケ島」と「庭湖石」を見ています。庭湖石には亀が日向ぼっこ・・・曇り空ですが。ここから予想通り蓮の花も見えました。

平安時代の初め、嵯峨天皇が菊ケ島に咲く菊を手織り花瓶に挿したところ、「天・地・人」三才の美しさを備えていたところから「後世 花を生くる者 宜しく此れをもって範とせよ」と仰せられた。これがいればな嵯峨御流の始まりで、いけばな発祥の地て言われています。

IMG_6192.jpgIMG_6194.jpgIMG_6193 (2).jpgこの天神島で、目立たない所で「睡蓮」が咲いていました。この天神島も少ないですが、2名ほど見に来られています。

IMG_6197.jpgIMG_6198.jpg最後に、こちらの石碑に寄りました。手前にあるのが「茶筅塚」(上)、「嵯峨碑」(下)で、華道の先達への慰霊碑だそうです。

IMG_6200.jpg「天神島」を出て、次に名古曽の瀧跡に向かいます。案内版には「もみじロード」とありましたが、春の桜も綺麗です。

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以前来たときは読めなかった文字も案内版が出ていて「ひともとと おもひし菊を おほさはの 池の底にも だれかうえけん(紀友則詠)とありました。

IMG_6203.jpgIMG_6205.jpgそのあと、「名古曽(なこそ)の瀧跡」に行きました。ここは離宮嵯峨院の滝殿庭園内に設けられたもので、百済川成(くだらのかわなり)が作庭したものと伝わります。

IMG_6210.jpg名古曽(なこそ)の瀧跡」から大沢池の西岸を歩いて行きます。ここも桜が綺麗なんですが・・・。

IMG_6212.jpgIMG_6213.jpg大沢池に咲く、蓮の花を見ながら次に案内版があったのは「臼井喜之介詠碑」で、3月13日(金)に来た時は、倒れて読めなかった案内版が修復されていました。

「花をおしむこころは いったい何なのだろう いくつ齢をかさねたら心はしづまり ひとり酒汲む静寂に 住むことができるのか 今日も嵯峨御所から花信が舞ひこんできた」(臼井喜之介 詠)

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次の案内版は、「鈴鹿野風呂詠碑」で、「嵯峨の蟲 いにしへ人に なりて聞く」(野風呂 詠)と書かれています。

IMG_6228.jpgIMG_6231.jpgIMG_6235.jpg大沢池にある石碑は二つ。最後に一つは「紅を 少しのぞかせふっくらと 椿の蕾 只の一輪」(平田春一 詠)と書かれており・・・。

IMG_6233.jpg左の小さな石碑には「川田 順 わが友の平田乃大人の おもひもの」(島田保子 詠)と書かれていました。

IMG_6237.jpgIMG_6239.jpgここから有料エリアになって綺麗に整備された砂利道を進み、再び「大沢門」の前に出ると、そこには船越英一郎さんのドラマで、度々出てきてた茶室望雲亭」の門があります。

不定期で、茶会をされるようですが、今はコロナ渦当分できないでしょうね、一度はここから大沢池を見てみたいです。

IMG_6244.jpgそこから出て行きません。再び「五大堂」の前を通り「五社明神」も通り過ぎます。別途500円を納めれば、大覚寺堂内も拝観できますが、今日は入りません。

IMG_6251.jpgIMG_6253.jpgここを抜けると、小さなお堂が点在しているので・・・有料エリアになったからスルーはできません

IMG_6254.jpg最初は、「閼伽堂(あかどう)」で、2011年(平成23年)11月20日(日)の「夜間特別拝観」では内部が解放されて見ることができました。

閼伽堂(あかどう)」は、約1200年前大覚寺の前身離宮嵯峨院時代嵯峨天皇の命で弘法大師が建立した持仏堂「五覚院」の閼伽井として、弘法大師が自ら掘られた井戸で、仏に供える神聖な浄水を汲んでます。

IMG_6256.jpgIMG_6257.jpg次に「心経宝塔」に行き、ここでも新たな案内版が出てました。先ずは石段したに書かれた大きな石碑の文字から「五蘊(ごうん)」と書かれています。

五蘊(ごうん)」とは、蘊は"あつまり"の意で我々を含め、あらゆる存在を物資を精神とに分析し、さらに色・愛・想・行・識の五つに分類したもの。色は物資や肉体、愛は間隔や知覚、想は心に浮かぶ表象、行は意志や記憶など、識は認識作用をいいます。

IMG_6259.jpgそして反対側の大きな石碑です。こちらには「頌徳(しょうとく)」の文字が、意味は書いてありませんが、経営の神様松下幸之助筆とありました。

IMG_6262.jpg心経宝塔」は、1967年(昭和42年)「嵯峨天皇勅封心経1150年」を記念して建立されました。宝塔内部には秘鍵(弘法)大師像を祀り、基壇内部に如意宝珠を納めた真珠の小塔を安置してあります。

2013年(平成25年)7月13日(土)~9月30日(月)に開催された「第38回 京の夏の旅」では内部が公開されましたが、内部の通気が悪くて、猛暑日に行ったこともあって、あまりの暑さであまり覚えてません

IMG_6265.jpgこちらは多目的施設「蓮華殿」です。2017年(平成29年)12月2日(土)の「夜間特別拝観」に完成間近のカフェに入ることができました。

IMG_6266.jpgこちらは「聖天堂」といい、当初は望雲亭西側に建っていますが、1962年(昭和37年)に現在池に移築されました。内部には歓喜天・十一面観世音菩薩が祀られています。

IMG_6268.jpg最後が「大日堂」です。大覚寺門跡が、明治初頭まで兼帯していた安井門跡蓮華光院が管理していた洛東の岩倉山真性寺が廃寺となる際に移築されたもの。内陣には六角堂石造りの大日如来坐像が安置されています。

IMG_6270.jpgIMG_6271.jpg有料エリアになって大沢池散策マップもカラー版で見やすくなりました。これを見ながらくまなく散策でるでしょう。ここには半夏生もありましたね。

IMG_6273.jpgIMG_6274.jpgIMG_6275 (1).jpgIMG_6280.jpgここには11時4分に出て行きました。少し雨が降る天気で気温は高く無かったかも知れませんが、蒸し蒸した気候で全身汗でビッショリ。ここから急いで家に帰りました。

大覚寺のお堂エリアは当分、行かないつもりです。有料エリアになって以前のように気軽に散歩は出来なくなりましたが、紅葉の時にでも行って見ようとは思っています。

【大覚寺大沢池】

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