本来なら1月に公開予定だった智積院諸堂へ

第55回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開 智積院(宸殿)の拝観を終えたら、新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言の発出のため拝観が中止された智積院密厳堂(みつこんどう)・三部権現社求聞持堂(ぐもんじどう)」を見に行きます。

IMG_2030.jpg
IMG_2032.jpgIMG_2037.jpgIMG_2052.jpg収蔵庫を出て、参道を真っ直ぐ東に進むと正面に「金堂(こんどう)」が見えます。こちらが総本山智積院の中心的な建物です。

祥雲禅寺から引き継いだお堂は、1682年(天和2年)に焼失。桂昌院(徳川5代将軍綱吉の生母)より与えられた金千両を基に1705年(宝永2年)に再建されるが、1882年(明治15年)の火災により焼失。現在の建物は、1975年(昭和50年)に鉄筋コンクリート製で建設されたものです。

EPSON112bb.jpg
金堂内部には、本尊の「大日如来坐像」が安置されています。東京芸術大学の教授、西村公朝(愛宕念仏寺の住職)が美術院の仏師を指導し造ったものです。

IMG_2034.jpegIMG_2036.jpeg
EPSON113a.jpg
次にお隣の「明王殿」に行きました。元は四条寺町にあった大雲院(現在は、東山の円山公園近く)の本堂でしたが、1947年(昭和22年)に移築されたもの。堂内には「不動明王坐像」が安置されています。

IMG_2048.jpgIMG_2038.jpgIMG_2039.jpg明王殿から、そのまま西に進むと石段かあります。その石段の上に1月に公開予定の諸堂がある訳です。しかし・・・?。

智積院の入口にあった「冠木門(かぶきもん)」に「春季彼岸会法要」の看板が出てましたね。それでお堂の近くに行けないので、過去の写真を使います

IMG_2040.jpg正面に見えているお堂は「大師堂」です。真言宗の開祖である弘法大師空海の像を安置されてますが、50年に一度の御開帳だそうです。

IMG_2047.jpgIMG_2045.jpg通行出来ないので、石段を降り金堂の横の石段を再び石段を上がって見ましたが、こちらも通行止めでした。

IMG_2041.jpg正面に見えていたのが1月に特別公開予定だった「密厳堂(みつこんどう)」です。ここが1月に特別公開される筈でした。

EPSON110c.jpg
境内最古の建物である密厳堂内の真言宗中興の祖、「興教大師覚鑁(こうぎょうだいしかくばん)」が御開帳の予定でしたが、見られず残念です。

IMG_2042.jpgこちらも1月に特別公開予定だった「求聞持堂(ぐもんじどう)」です。求聞持とは若き弘法大師空海が修した行で、記憶力を超人的に増大させる法だとか。

EPSON110d.jpg
この行の本尊と言われる「虚空蔵菩薩像」が安置されています。こちらを特別公開の予定でした。

CIMG2062.JPGCIMG2072.jpg特別拝観予定の最後は「三部権現社(さんぶごんげんしゃ)」ですが、ここだけは入口から見えないので過去の写真を使いました。

向かって右から「春日大明神」「三部権現社」「九社明神社」です。三部権現は智積院の総鎮守にして根来寺大伝法院以来相承の守護神であります。今回の特別公開では、ここの天井が公開される予定だったようです。

EPSON110b.jpg写真入口に鳥居があって、奥に「拝殿」があります。ここの天井に迫力ある「龍図」が描かれており、私も見たかったなぁ・・・と。コロナ禍で残念です。

IMG_2043.jpg
IMG_2043a.jpg
入口から「求聞持堂」を見ていると、手前の銅像に気がつきました。少し遠いのでズームして「興教大師像」と確認できました。

IMG_2044.jpg左手を見ると「鐘楼」と「運敞蔵(うんしょうくら)」が見えています。こちらも遠いので過去の写真を探しました。

CIMG2066.jpgCIMG2058.jpg運敞蔵(うんしょうくら)」は、1673年(延宝元年)運敞僧正に建立され、中には僧正1代にわたって収集された貴重な内外の書籍文献が収蔵されています。

IMG_2046.jpgIMG_2049.jpgIMG_2051.jpg石段を降り、収蔵庫の裏側まで行くと、綺麗な桜が咲いていました。今年の京都は記録的な早さで桜が咲き出し、まもなく満開を迎えそうです。

IMG_2053.jpgIMG_2054.jpgそして、綺麗にさいた「モクレン」の下には「仏足石」がありました。釈迦の足跡を石に刻み信仰の対象としたものでしょう。

IMG_2056.jpg玄宥(げんゆう)僧正」は豊臣秀吉の紀州根来攻めの難を逃れ苦節16年、1601年(慶長6年)徳川家康の庇護を得て智積院を再興された方です。

IMG_2058.jpgIMG_2059.jpgIMG_2060.jpgIMG_2061.jpgIMG_2062.jpgここから駐車場に戻るとき、前方に京都タワーが見えました。この智積院に東大路通りから入ると巨大な「狛犬」が阿吽形で鎮座しているので忘れずに撮りました。

IMG_2063.jpgこちはら入口にある「朱印受付所」です。昨今の朱印ブームでしょうか、こちらにも多くの人が朱印を貰われていました。

IMG_2065.jpg帰りの「第一駐車場」の向かいにある「宿坊智積院会館」です。この東奥に「第二駐車場」があります。

この智積院を11時15分頃に出て行きました。帰ってから10年振りの訪問を知った訳で、ここはサツキが綺麗な庭園でその時期にでも、また訪問します。また、金堂裏にはアジサイ園があることも今日知りました。こちらも行ってみようかなぁと思いつつ帰路につきました。

【智積院 金堂】

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック