世界文化遺産 真言宗御室派総本山 仁和寺の境内を散策

世界文化遺産 真言宗御室派総本山 仁和寺の「国名勝指定記念 特別拝観 仁和寺御所庭園」を鑑賞したあと、そのまま帰るのは勿体ないのと思い、久しく境内を散策してなかったので見て行くことにしました。

IMG_8052.jpg「本坊表門」(重要文化財)を出ると、右手に雄大な「二王門」(重要文化財)が見えますが、裏側です。暑いので、表側に回り込むことはしません

IMG_8053.jpgこの二王門前にもゼロ・ヒガシダの彫刻がありました。「飛天」と題して、幼少期の空海の命を三度も救ったといわれる天女の姿をあらわしてます。

IMG_8055.jpgIMG_8056.jpg広い境内は無料エリアです。さきほど南庭から見た「勅使門」を外から撮りました。

IMG_8057.jpgIMG_8119.jpgIMG_8058.jpg普段はあっさり通過する重要文化財に指定されている「中門」で、江戸時代の寛永期(1624年~44年)の再建です。

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金堂や五重塔が建ち並ぶ中心部と、その手前の境内を区切る門。両方の脇間には東方天と西方天が安置されています。

この中門をくぐって正面に金堂がありますが、今日は東側に向かいます。そちらには仁和寺を守護する社「九所明神」があるからです。

IMG_8061.jpgIMG_8062.jpg先ずは鳥居をくぐって、砂利道の参道を進みます。正面には「拝殿」が見えています。

IMG_8063.jpgIMG_8064.jpg九所明神の本殿には、手前に「拝殿」があるので、迂回してお参りします。仁和寺の伽藍を守る鎮守として寛永期(1624年~44年)に建立されました。

IMG_8065.jpgIMG_8066.jpg本殿は重要文化財に指定されています。手前の本殿前燈籠は「織部灯籠」で、同じく寛永期の建立されたものと伝わります。

仁和寺の初代別当、幽仙が勧請した伽藍鎮守で、今の建物は寛永の伽藍再興に伴い建立された。中殿に八幡三所、東側の左殿には中央から賀茂下上・日吉・牛頭(こず、祇園)・稲荷(以下左方五所)、西側の右殿には同じく松尾・平野・小日吉・木野嶋(以下右方四所)、計9座の神々を祀っている。

IMG_8070.jpgIMG_8071.jpgIMG_8073.jpg次に石段を上がると重要文化財に指定されている「経蔵」があります。普段は非公開ですが2019年(令和元年)に「仁和寺 秋の特別拝観 金堂裏堂 五大明王壁画」で内部に入りました。

寛永から正保年間の建立で、内部は釈迦如来・文殊菩薩・普賢菩薩などが安置。壁面には菩薩や羅漢などが描かれています。内部の中央には八面体の回転式書架(輪蔵)を設け、各面に96箱、総計768箱の経箱を備える。経箱には天台宗の学匠であった空海により「一切経」が収められている。

IMG_8075.jpg次が国宝金堂」です。通常非公開ですが、私は何度か入ってます。最近では「仁和寺 秋の特別拝観 金堂裏堂 五大明王壁画」で内部に入りました。

国宝の金堂は江戸初期の1646年(正保3年)に京都御所の紫宸殿を移築した建物。堂内内陣の須弥壇には移築された時に、仏師運節により阿弥陀三尊(中尊・勢至菩薩・観音菩薩)を中心に、四天王・梵天・帝釈天などを配置。壁や柱には豪華な極楽図が描かれて浄土世界を演出しています。

IMG_8077.jpgIMG_8079.jpg次が西に移動し重要文化財に指定されている「鐘楼」です。近年塗り直され朱塗りが鮮やかです。

寛永期(1624年~44年)に再建された鐘楼は、スカート状の袴腰が特徴です。

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鐘楼の西隣のあるのが「水掛不動尊(一願不動尊)」で、柄杓に水を掬って不動明王に祈願しました。また、ここには「菅公腰掛石」があります。不動明王を安置している台座のことですね。

太宰府に左遷された菅原道真が、仁和寺の宇多法皇に挨拶に訪れたとき、この石に腰を掛け宇多法皇の勧行が終わるのを待っていたと伝わります。また、この不動明王は、以前堀川まで流れてしまいましたが、不動明王の「仁和寺に帰りたい」というお告げを聞いた人により無事仁和寺に戻ることが出来ました。この伝承から水を掛ければ一願だけ叶うという、一願不動の信仰があります。

IMG_8097.jpgIMG_8096.jpgIMG_8087.jpgIMG_8091.jpg本当は、水掛不動尊の横から入れますが、最初の門から入ったことにしました。次が重要文化財に指定されている「御影堂」です。

弘法大師空海を祀るお堂。現在の建物は清涼殿(内裏の殿舎)の部材を用いて1641年(寛永18年)に再建されたもの。蔀(格子を張った戸)などに御所らしさが残る。

IMG_8090.jpgそして、ここにもゼロ・ヒガシダの彫刻がありました。「夢蓮華」と題して、ゼロ・ヒガシダ氏が見た夢を形にされたそうです。

IMG_8094.jpgIMG_8095.jpgIMG_8099.jpgIMG_8100.jpgこちらは知らなかった「令和阿弥陀堂」です。2019年(令和元年)12月、永代供養位牌供養所として落成されたようです。

IMG_8103.jpgそして、こちらにもゼロ・ヒガシダの彫刻がありました。「空海」と題して、世界平和を祈る弘法大師空海が、真の院拝殿前で平清盛公に嚴島神社を修造するように告げている姿だそうです。

IMG_8104.jpgIMG_8105.jpg次が重要文化財に指定されている「観音堂」です。平成大修理完遂されたとき、2019年5月に「仁和寺観音堂 特別内拝」に行きました。

仁和寺観音堂は、幾度の火災で焼失し、現在の建物は1640年(寛永17年)に再建されたもので、重要文化財に指定されています。内陣中央に千手観世音菩薩立像、両脇に脇侍の不動明王立像と隆三世明王立像が、その左右に二十八部衆立像、そして両脇には風神雷神像が祀られています。

IMG_8106.jpgこちらにもゼロ・ヒガシダの彫刻があって、題は「」。平清盛公が弘法大師空海のお告げを聞いて闇寂さのなかの佇み、夢と希望を膨らましている様。

IMG_8108.jpg今年も見に来た「御室桜園」も、今はすっかり葉桜になっています。また、来年綺麗な御室桜を見に来たいです。

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最後が、重要文化財に指定されている「五重塔」です。今年は「第55回 京の冬の旅」で初めて内部を見せて貰いました。

IMG_8114.jpgそして五重塔のセット撮った、ゼロ・ヒガシダの彫刻、題は「精霊」です。仁和寺にある草木動物、人工物などには天使や神々が宿っている。この作品は光明を放つ命の形だそうです。

IMG_8115.jpgIMG_8116.jpgIMG_8118.jpg五重塔を見て「茶所」で、持参してきたスポーツ飲料を飲んで、汗を拭い休憩しました。そして修学旅行生が出て行ったあと、私もここを出ていきました。

IMG_8120.jpgIMG_8121.jpg修学旅行生は歩くのが早いです。私が中門をくぐったら、その先が見えなくなってました。そして最後のゼロ・ヒガシダの彫刻、題は「勇姿」でした。

IMG_8124.jpgIMG_8125.jpg今日は月曜日のため「霊宝館」はお休みです。修学旅行生は残念でしょうね。10時32分に「東門」を出て行きました。

ここから直ぐの駐車場に戻ると、また1台ワンボックスタイプのタクシーがやって来て、降りて来たのはやっぱり修学旅行生でした。本当に暑いので、こちらが心配になってきますね。私は、ここから帰りました。

【仁和寺】

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