「うちわ御朱印」妙心寺塔頭 大雄院(だいおういん)へ

妙心寺塔頭 養徳院を出て、次にお隣の大雄院に向かいました。大雄院も通常非公開ですが、最近では2019年(令和元年)5月9日に来ています。

ここに最初に来たのは、2016年(平成28年)4月20日の「春の京都禅寺一斉拝観」と、2017年(平成29年)2月17日の「第51回 京の冬の旅」そして、2019年(令和元年)5月9日の計3回来てました。

IMG_9675.jpg大雄院の「山門」を15時15分にくぐりました。多分、ここでも私は3番目でしょうね

IMG_9676.jpgIMG_9726.jpg2019年(令和元年)5月9日に来た時は、山門入って直ぐの「庫裏」の中が受付でしたが、今日は違うようです。案内にしたがって参道を入って行きます。

妙心寺塔頭 大雄院は、1603年(慶長8年)に徳川家尾張藩家老であった石河光忠(いしこみつただ)がその父の石河光元(いしこみつもと)の菩提を弔うため、慧南玄譲(えなんげんじょう)を開祖に迎えて建立しました。慧南玄譲は光忠の叔父にあたり、石河氏の菩提寺美濃乙津寺(おっしんじ)、妙心寺五十三世をつとめた蘭叔玄秀(らんしゅくげんしゅう)の法孫であって、慧南は蘭叔玄秀を勧請開山としています。これにより、それ以来、大雄院は尾張石河家の香華所(御位牌所)となり、現代に至っています。1726年(享保11年)に再建された客殿と書院の他、庫裏・表門の4棟が京都府の文化財に指定されています。

IMG_9677.jpgIMG_9678.jpgIMG_9723.jpg受付は、唐破風の「玄関」を入るようです。玄関で傘を置き靴を下駄箱に入れて上がります。養徳院で貰った団扇を濡らさないように細心の注意を払いここまでやって来ました。

IMG_9717.jpgIMG_9715.jpg玄関を入ると「客殿(本堂)」内の部屋に住職さんがおられて、ここで御朱印を書かれてました。私は、ここでも1000円を納め朱印帳と団扇を預けます。ご住職さんからは「時間がかかるので、それまで庭園や堂内を見て回って下さい」と言われたので、見て回ることにしました。

客殿には、ご本尊の釈迦如来像が祀られています。江戸時代末期から明治初期にかけて活躍した著名な蒔絵師であり画家だった柴田是真(しばたぜしん)が20歳頃に描いた襖絵72面が残っていますが、撮影禁止でした。

IMG_9682.jpgIMG_9685.jpgIMG_9684.jpgIMG_9716.jpg客殿南には枯山水庭園が広がっています。刈り込みの奥には灯籠は三基あって、右から蓮花寺型灯籠、利休型灯籠、春日灯籠と並んでいます。

IMG_9686.jpgIMG_9687.jpgIMG_9692.jpg客殿の奥から廊下を進んだ右手には「書院(翠濤軒)」があります。こちらの襖絵は、円山応挙門人の土岐済美(ときざいみ)の山水図でした。

IMG_9688.jpgIMG_9690.jpgIMG_9691.jpgこちらの書院から、妙心寺山内では珍しい池のある庭園を望むことができます。禅宗寺院では珍しい池泉回遊式庭園だったんですね。

こちらの縁側から奥に行けば畳敷きのトイレがあって「東司」と呼ばれています。1726年(享保11年)に客殿が再建されてから、当時の原型のまま残っていますが、今日は結界があって見ることはできませんでした。

IMG_9693.jpgIMG_9695.jpgIMG_9696.jpgIMG_9697.jpg次に案内にしたがって進むと「坪庭」があって、その坪庭に面して六畳の「知足殿」も見られました。

IMG_9700.jpgIMG_9698.jpgIMG_9699.jpgこのあと奥に進み「庫裏玄関」に出ました。ここは参道からも正面の襖絵は見られます。

かつて皇居に存在した「明治宮殿」は、戦災により消失しました。宮殿には千種の間があって、柴田是真による大作、花の丸大天井がありました。100種類以上の美しい草花の花の丸が格天井いっぱいにズラリと描かれていたそうで、それは荘厳で美しい部屋であったそうです。その今はなき天井画は是真直筆の下絵を残すだけとなりましたが、この度、大雄院の襖絵として是真の花の丸を復活させるべく「大雄院 襖絵プロジェクト」を発足し、是真による花の丸の下絵をもとに、日本で唯一人の宮絵師・安川如風が新しい大雄院の襖絵を描きました。

IMG_9701.jpgIMG_9702.jpgIMG_9703.jpg次に「客間」に移動しました。ここも「襖絵プロジェクト千種の花の丸襖絵」をゆっくり見ることができましたね、少人数制の良さがありました。

IMG_9704.jpgCIMG6684.jpgCIMG6684a.jpg客間最後の部屋には、襖絵がありません。ここでは「四季の引手」に注目します。めばめ→花先→実を結ぶ→無し、生命の繰り返しを表すとか。

IMG_9705.jpgIMG_9706.jpgIMG_9707.jpgIMG_9710.jpgIMG_9709.jpg次に「中書院」に来ました。ここの庭にはキリシマツツジが植わっており、5月上旬頃が見頃でしょう、ただ通常非公開のため見られるかどうか不明です。

IMG_9711.jpgIMG_9712.jpgIMG_9713.jpgこれで戻って来ましたが、まだ私のは出来てませんでした。それでもう一度、堂内なんか見てみたんですが、ここも4回目ですし、客殿前の庭に腰を降ろして待つことに。

IMG_1455.jpg私の朱印帳に直書きしていただいた2面に書かれた御朱印です。ご住職が何色も使われて書かれており見事なものです。

IMG_9722.jpgIMG_9724.jpgIMG_9680.jpg15時32分に客殿(本堂)を出て、帰りに「庫裏玄関」を覗いてみました。先程、間近で見ていた襖絵です。

IMG_9725.jpgIMG_9727.jpg帰りに参道を見ると、雨に打たれた萩の花が咲いてました。これから萩の花は見頃を迎えるのでしょう。

この大雄院の御朱印も定評があって、特別公開時には表門前には並ばれます。今日も、朱印帳に書かれているのを見てましたが、色も多く使われ、それはそれは見事でしたね。次は常時拝観している桂春院にむかいますが、少しだけ離れています。雨に団扇が濡れないようにして向かいました。

【妙心寺塔頭 大雄院】

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