第56回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開 醍醐寺 三宝院へ

3月9日(水)の朝の最低気温は1.4℃と冷え込みましたが、予報では気温が平年を上回ると出てました。その予報を信じて薄手のジャバーを着て出掛けることに・・・。目的地は、第56回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開 醍醐寺 三宝院です。三宝院は通常拝観してますが、特別公開の意味があるのでしょう、事前に調べて知ってましたが・・・

醍醐寺も地下鉄東西線が開通して便利になりました。太秦天神川駅から約30分で醍醐駅に着きます。8時41分に地下鉄東西線醍醐駅に着きました。電車で来るのは久し振りで、2015年(平成27年)11月20日の「秋期夜間拝観」以来のため、案内図を見ながら地上に上がると、そこからは覚えてました。醍醐東市営住宅の中を通ると道幅は広いし、車は通らないし安全に歩けます。緩やかな坂道をゆっくり歩いて行くと、前方に醍醐寺が見えて来ました。

IMG_8301.jpgIMG_8302.jpg旧奈良街道を渡ると「総門」があって、そこには「京の冬の旅」の看板が出ています。

IMG_8304.jpg8時58分に三宝院前にある「拝観受付所」に着きました。ただ受付は閉まっています。

私が着いたら、直ぐに受付が開きました。拝観料は三宝院と下伽藍共通で1000円です。「京の冬の旅」のチケットは堂内で購入と案内されました。通常は500円で300円が特別公開分なのでしょう。

IMG_8305.jpgIMG_8306.jpg1分前でしたが、入れていただきました。とりあえず通常拝観コースだけ見ておきます。

IMG_8307.jpgIMG_8308.jpgIMG_8309.jpg通常拝観で見えるのはこれだけです。手前「表書院」と奥に「純浄観」が見えるだけです。

IMG_8350.jpg早々に「玄関」から靴を脱いで上がります。2021年(令和3年)11月25日にも来てますが、今日は「京の冬の旅」の受付が設けてありました。

ここで拝観料800円を納め、新たなスタンプラリー帳を貰います。そして三宝院の受付に行き、朱印代300円と特別朱印代500円を納めます。料金を支払うと向かいに行き、御朱印を書いて貰うシステムでした。ここでは帰りに寄ることなく書き上がるまで待つことになります。私の後に来られた方も、待たれてましたね。

IMG_8394.jpg左が書き置きの特別御朱印です。以前、貰ってますが、相当前・・・2006年(平成18年)9月24日以来の御朱印です。

IMG_8311.jpgIMG_8312.jpg御朱印をいただいて堂内に進むと「お庭以外撮影禁止です」と案内されました。そして「葵の間」「秋草の間」「勅使の間」を通ります。

「葵の間」は京都三大祭りの一つ葵祭を、「秋草の間」は秋の七草を、「勅使の間」は竹林花鳥図が描かれています。

IMG_8347.jpg写真は「秋草の間」から奥に「勅使門」を撮りました。

IMG_8313.jpg秋草の間を通って、通常拝観コースのエリアに来ました。奥に「勅使門」、左に「泉殿」が見えています。

IMG_8316.jpg前途した「泉殿」から見た庭園です。

IMG_8317.jpgIMG_8318.jpgここから茅葺きの「純浄観」(じゅんじょうかん)が見えます。

IMG_8320.jpg庭園から次に「表書院」に入りました。

表書院は「下段の間」が27畳、「中段の間」が18畳、「上段の間」が15畳もあります。「下段の間」は「揚舞台の間」ともいい、畳を揚げると能舞台となります。「中段の間」「上段の間」は「揚舞台の間」から一段高く、能楽や狂言を見下ろせる造りとなっています。「上段・中段の間」の襖絵は長谷川等伯一派が、「四季の柳や「山野の風景」を、「下段の間」は石田幽汀が「孔雀と蘇鉄」が描かれています。

IMG_8322.jpgIMG_8323.jpg豊臣秀吉が自ら基本設計をしたと伝わる庭園は、国の特別史跡特別名勝に指定されています。

IMG_8342.jpgここで注目するのは「藤戸石」です。織田信長は、この名石を綾錦で覆い、笛や太鼓のお囃子に4000人の行列の先頭にたって二条御所に運び入れたと伝わります。

「天下を治める者が所有する石」として室町時代から歴代の権力者によって引き継がれてきた「天下の名石」と言われいます。豊臣秀吉の命により「醍醐の花見」のあと聚楽第より運び込まれ「主人石」として庭の中心に据えられた、これらの石は、阿弥陀三尊を表しています。

IMG_8324.jpgIMG_8341.jpg表書院から階段を上がって「純浄観」(じゅんじょうかん)に入ります。

IMG_8325.jpg階段を上がる前に「坪庭」を撮りました。奥が「奥宸殿」で、ここも特別に寺宝が公開されており、帰りに寄ります。

IMG_8326.jpgIMG_8327.jpg純浄観が一段と高いので、入口から表書院と庭園が綺麗に見下ろせました。

IMG_8330.jpgIMG_8331.jpg純浄観では、庭に面した回廊に出られないので、庭園はここからしか撮れません。このあと本堂に向かいます。

IMG_8332.jpg本堂(弥勒堂)」の前にはガイドさんがスタンバイされてます。今日は特別に堂内に入れます。また、明治から大正にかけて作庭された庭園は、白砂に瓢箪や盃をかたどった苔を配置し、太閤秀吉の醍醐の花見を想像される酒づくしの庭となっています。

弥勒堂の内陣には、鎌倉時代初期の名仏師・快慶作の弥勒菩薩坐像(重要文化財)が安置。向かって右には弘法大師空海像が、左には開祖・理源大師像が安置されてました。

普段は入れない内陣に入ってお参りさせて貰いました。次に奥宸殿に向かいます。

IMG_8335.jpg「本堂(弥勒堂)」から純浄観の裏側を通って「奥宸殿」に入ります。ここにもガイドさんがスタンバイされてました。

IMG_8336.jpgIMG_8337.jpgIMG_8338.jpg奥宸殿の東北側には、非公開の茶室松月亭」があります。江戸末期に建てられたと言われ、東に丸窓、南側に竹の縁、躙り口があり、屋根は切妻柿葦の造りです。

主室の上座の間は、床棚書院及び、帳台構(通称:武者隠し)を備えています。棚は、「醍醐棚」と呼ばれる有名な違い棚で、修学院離宮の「霞棚」、桂離宮の「桂棚」とともに「天下の三大名棚」と称されています。寺宝は、豊臣秀吉から贈られた「金天目茶碗・天目台」を展示。金製に見えますが、木製の茶碗に薄い金で包んだ造りになっており、天目台は銅に金メッキをしたものでした。

IMG_8340.jpg奥宸殿から純浄観の前を通って、再び表書院に出ます。

IMG_8344.jpgIMG_8345.jpg表書院から、もう一度襖絵を見て出て行くことに。

IMG_8346.jpgIMG_8348.jpg帰りも「勅使の間」「秋草の間」(写真)「葵の間」を通って、玄関に向かいます。

玄関を入るときにスルーした「富嶽の間」、「日・月海の間」を見せて貰いました。襖絵は1998年(平成10年)の三宝院築庭400年を記念し日本画家・浜田泰介画伯が、前年に奉納されました。

IMG_8349.jpg9時23分に三宝院を出て行きました。結局堂内で出会ったのは2組だけでした。

IMG_8351.jpgチケットは下伽藍も付いているので、そちらも見て行きます。その前に外から見た「勅使門」です。

2021年(令和3年)11月25日に来た時は紅葉が綺麗で、拝観者も多かったです。冬枯れでは少ないですね。これがアップされる頃には桜が咲いているかも知れないので、境内は多くの人が来られているでしょう。醍醐の桜の観光客は半端じゃないです

【醍醐寺 三宝院】

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