第56回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開 報恩寺へ

旧三井家下鴨別邸を出て、賀茂川に架かる出町橋を渡ります。そして直進し河原町通り南下すると、河原町今出川の交差点の南西にある河原町今出川バス停で、市バスを待ちます。201号系統か203号系統は待つこともなく直ぐに来たので、堀川今出川まで乗り、バスを降りると堀川通りを北上。そして堀川上立売の信号を東に入ると豊臣秀吉ゆかりの「鳴虎」のある寺の駒札があって、そこを北上すると、その寺の境内に出ました。

その寺院は、第56回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開 報恩寺で、通常は非公開です。私は2012年(平成24年)11月10日の「第48回 京都非公開文化財特別公開」と2019年(令和元年)11月18日の「まるごと美術館」で堂内に入ったことがありました。

IMG_8515.jpg上立売通り沿いにある駒札です。ここから北に向かって報恩寺の境内に入りました。

IMG_8541.jpg境内の鐘楼横から入ったので、入口まで戻りました。そこには「京の冬の旅」の看板があります。特別拝観は、2012年(平成24年)11月10日の「第48回 京都非公開文化財特別公開」ですね。

寺伝では室町時代、一条高倉に開創したとあり、法園寺または法音寺という天台・浄土養学の寺であった。1501年(文亀元年)慶誉(けいよ)が再興し、浄土宗報恩寺と改め、1585年(天正13年)豊臣秀吉公らよって現在の地に移された。豊臣秀吉公の所望により、寺宝の猛虎の絵を聚楽第の床へ飾ったところ、夜中に虎の鳴き声が聞こえて秀吉は一晩中安眠できず、すぐに寺へ戻されたことから鳴虎(なきとら)として有名となった。この絵は寅年の正月三が日に限り公開される。なお、複製画は常時公開されている。客殿に黒田長政が死去した部屋があり、長政の位牌とその父・黒田官兵衛(如水)の位牌が安置されている。観世流家元歴代や志野流香道家元蜂谷家歴代の菩提寺でもある。重要文化財に指定されている梵鐘は平安時代の作で「勿撞(つかず)の鐘」といわれる。仲の悪い丁稚と織子がお十夜の晩にいくつ鐘が鳴るかで賭けを行い、賭けに負けた織子が口惜しさのあまり死に到ったという話しがあり、以後、除夜の鐘以外は撞かなくなったということである。門前の石橋には1602年(慶長7年)架橋の刻銘があり、今は埋められた小川が名残を止めている。

IMG_8516.jpgその「東門」前の石橋です。かつて小川が流れていた・・・ということですね。

豊臣秀吉公の侍尼であった仁舜尼によって寄進されたもので、1602年(慶長7年)の刻銘が認められ、現在は埋められてしまった小川ですが、桃山時代の代表的な石造美術品として知られいます。

IMG_8518.jpgIMG_8521.jpg9時58分に「玄関」に着いたんですが、スタッフの方とご住職が外に出てこられて・・・。

IMG_8523.jpg玄関を入ると、先程出て行かれたので誰もいません。何らや外で相談されているようで、直ぐに入って来られ受付して貰いました。

拝観料は800円、スタンプラリーは2個目です。御朱印は書き置きのみで、帰りに寄ってほしいとご住職に言われたので、そうします。先ずは客殿に入ります。写真撮影は庭園のみで、堂内は禁止です。ご住職から直接聞きました。ただ、2019年(令和元年)11月18日の「まるごと美術館」では誰も居なかったので、堂内の写真は自由に撮れました

IMG_8524.jpgIMG_8525.jpg客殿(本堂)に入るとガイドさんの学生さんから、「案内しますので少しお待ちください」と話しがあったので、「庭園」を見たりご本尊や寺宝を見せて貰いました。

5分ぐらいたったら、ガイドさんから集まるように言われたので、ご本尊の前で話しを聞きました。最初は私を入れて4組、話しの途中で少しづつ増えて行きました。

客殿の仏間には快慶作の阿弥陀三尊像がご本尊で祀られています。かつて本堂に祀られていたようですが、天明の大火で焼失し、本堂は再建されていません。また、向かって左には黒田長政が1623年(元和9年)8月4日に死去した部屋が残っており、長政と官兵衛の位牌が祀られています。また、ご本尊前には寺宝である室町時代作で重要文化財に指定されている「大黒天像」が展示されており、間近で見られました。普段は京都国立博物館に寄託されているようです。

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次に部屋を移動して、「鳴虎図」の案内です。今年は寅年で、正月三が日と今年は特別に16日(日)まで本物が展示されてましたが、今日は複製品です。

間近で虎を見ると、毛が一本一本巧みに描かれています。また、右から見るのと左から見るのと表情が違うとガイドさんから聞きました。私は一緒に見えたんですが・・・?。この絵は室町時代中国の画院にいた四明の陶佾(とういつ)によって描かれ、第104代後柏原天皇から報恩寺に下賜されたものです。

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第48回 京都非公開文化財特別公開の時に購入した図録の表紙です。このなかに大黒天像もありました。最後にガイドさんが案内されたのが、織田信長公と豊臣秀吉公の掛け軸でした。よく目にする信長や秀吉のお顔と少し違いますね。特に秀吉のお髭は

話しが終わる頃には、多くの人が来られてました。私は書院に入って見ましたが、他の人は出られたようです。

IMG_8527.jpgここに張り紙があって、「庭に降りて人面魚を探してみてください」と書いてあったので、スリッパを借りて降りてみます。

IMG_8528.jpgIMG_8529.jpgIMG_8530.jpgIMG_8531.jpgIMG_8532.jpg人面魚は分かりませんでしたが、庭は散策させて貰いました。

IMG_8533.jpg「書院」です。ご覧のように誰も来られません。庭に降りることできるのにね

帰りにご住職さんから書き置きの御朱印を貰ったときに、「屋根に蛇がおるから見て帰って」と言われたので、写真に納めました。

IMG_8534.jpgIMG_8535.jpgいろんな寺院の屋根を見てますが蛇は初めてですね。

IMG_8536.jpg10時28分に出て、玄関の横にあった「地蔵堂」に寄りました。

IMG_8519.jpgまた、東門に向かう途中にあった「賓頭盧尊」にも寄りました。

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こちらが駒札に書いてあった「鐘楼」と「梵鐘」です。除夜の鐘以外は撞かないようですね。

IMG_8517.jpg最後に東門前にある「稲荷社」を見て出て行きました。

ここから烏丸今出川まで歩き、地下鉄烏丸線から東西線に乗り継ぎ帰りました。スタンプラリーは、あと1個で貯まります。明日、そのスタンプを埋めに行くつもりです。

【鳴虎 報恩寺】

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