日蓮宗 本山 妙覺寺「秋季特別拝観」へ

西陣 興聖寺を出て上御霊通りを東に向いて歩いて行くと、妙覺寺の門前に出ます。次の目的地は日蓮宗 本山 妙覺寺で、「秋季特別拝観」を11月3日(金)から12月3日(日)まで開催されてました。

先の興聖寺とちがって妙覺寺には、何度か来てます。最近は新緑を見に5月24日来てますし、紅葉は2019年(令和元年)11月18日に来てまし、ライトアップには2017年(平成29年)11月16日来てました。

IMG_1052.jpgIMG_1053.jpg妙覺寺には10時21分に「大門」から境内に入りました。この大門は、秀吉が建てた聚楽第の裏門であったとも伝わっています。

豊臣秀吉が1590年(天正18年)に建てた聚楽第の裏門であったものを、1663年(寛文3年)当地に移建したものとされています。寺伝が確かなら西本願寺飛雲閣、大徳寺方丈、唐門などとともに数少ない聚楽第の遺構と言えます。城門特有の両潜扉がつけられ、また梁の上には伏兵のできるように空虚が造られてあり、建築史上興味ある建物です。

IMG_1054.jpgIMG_1055.jpgIMG_1056.jpg拝観受付所は「庫裏」の中にあります。

妙覺寺は北竜華具足山と号し、妙顕寺・立本寺とともに「京都日蓮宗名刹三具山」に数えられ、京都十六本山の一つ。1378年(永和4年)四条大宮に創建。戦国時代に斎藤道三は、幼少期に妙覺寺で修行していた経歴を持ち、道三の息子(日饒上人)が住職(妙覚寺19世住職)を務めたことから織田信長の京都での定宿となり、1582年(天正10年)6月2日の「本能寺の変」前夜、本能寺で茶会が開かれ織田信長の嫡男・信忠は妙覺寺に宿泊してました。そして当日、異変に気付き二条御所に手勢を集めて立てこもりますが、あえなく自刀しました。その後、豊臣秀吉の洛中整理令により、現在地への移転を命じられ現在に至ります。最後に、室町幕府13代将軍足利義輝や伊達政宗なども宿所として利用し、千利休は茶会を開いてました。

IMG_1057.jpg庫裏に入る前に庭を見てみると綺麗に色づいています。今日は期待できそうです。庫裏に入って受付所に行くと「紅葉綺麗ですよ」と。聞く前に先に言われました😊。拝観料は800円と変わりません。

IMG_1101.jpg入ると庭園に行く前に「中庭」の紅葉を見ました。

IMG_1098.jpg庭園の手前にある「大玄関」です。ここも寄って行きます。

IMG_1100.jpgIMG_1099.jpg車寄せの「大玄関」には「箱庭」があって、大黒天を見ることが出来ます。それより奥にある紅葉が綺麗そうです。

IMG_1062.jpgIMG_1064.jpgIMG_1065.jpgIMG_1067.jpg本堂前の庭園は、「法姿園(ほうしえん)」と言います。とくにモミジが美しいので、新緑や紅葉が見物です。本堂には法姿園の解説が書いてありました。

日蓮宗の庭園には特に定義がありません。浄土宗の庭園は極楽浄土を表し、禅宗の庭園は白砂を敷き詰め岩を配して枯山水の庭を造られます。妙覺寺の庭園は、モミジを植えただけの「自然庭園」で「あるがまま素晴らしい」という考えだそうです。人生は良いこと、悪いこと、悲しいこと、山有り谷ありですが、人間にとって、悪いことも良いこと、同じように人生にとっては大事だよという教えです。嫌なこと、悲しいこと、苦しいことがあった時、できるだけ仏様のような物の考え方をし成長します。ですから悪いことも人生にとって大事なこと。あるがままに素晴らしいという教えです。その教えを元に、手を加えずにお掃除だけをさせて貰い守ってききた庭園だそうです。

IMG_1068.jpgIMG_1070.jpg次に、普段は扉が閉まっている「多宝塔(華芳宝塔)」を見に行きました。内部が暗いので昼間では見えませんが、ライトアップ時は内部の模様が綺麗に見えます。

日蓮大聖人が、法華経を写経され石造の塔に納めたてましたが、1571年(元亀2年)に織田信長の比叡山焼き討ちで全山燃尽しました。この分に住む山本修理亮が、この石塔を見つけて持ち帰り、妙覺寺に納めました。石塔の全体はかなり焼損して形も崩れましたが、胴の背面には書写した法華経を納めた空間が彫り込んであります。後にこの石塔を納める木造多宝塔(華芳宝塔)造られ、掛堂(華芳堂)も建立し今日に至っています。

IMG_1074.jpg堂内から「法姿園(ほうしえん)」を撮りました。ここで、庭園の前に机が置いてあることに気づいた次第です😊。

IMG_1075.jpg本堂から渡り廊下を通って「祖師堂」には、いつものように行けません。2018年(平成30年)1月20日の「第52回 京の冬の旅」で唯一入りました。

IMG_1076.jpgIMG_1078.jpgこのリフレクション用の机・・・ライトアップ時には綺麗なんでしょうね。昼間ではイマイチでした。

IMG_1079.jpgIMG_1081.jpgIMG_1082.jpgIMG_1091.jpgこの妙覺寺には何度か来てますが、いつも空いています。紅葉の穴場でしょう。ただ今日は、人は多かったです。それでも10名弱でしたね。

IMG_1095.jpg堂内では京都の回遊型イベント「まるごと美術館」の作品が展示されてました。出展アーティストは、「盆栽、箔のコラボ展示」 西山大介(箔職人) / BONSAI BASE-継松苑-とありました。

IMG_1093.jpg本堂に入って直ぐの所には、必ずに「斎藤道三遺言状」が展示されています。1556年(弘治2年)4月19日に我が子の、妙覚寺19世となっていた日饒(にちじょう)上人や日覚上人に宛てた手紙です。この日付の翌日に我が子、義龍と一戦を交え最後を遂げました。

IMG_1102.jpgIMG_1104.jpgIMG_1105.jpg最後に「書院」に入って、「信長の茶会」を見ます。こちらは5月24日に、時間をかけて見せて貰いました。今日はあっさりです😊。

IMG_1106.jpg妙覺寺は有料エリアが狭いので、直ぐに出てました。10時38分に大門から次へと向かいました。

まるごと美術館」のことは知りませんでした。次の妙顕寺でも展示されていると聞き、紅葉の他にもう一つ楽しみがふえました。

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