聖母女学院 本館(旧陸軍第十六師団司令部庁舎)及び記念室の見学

12月4日(月)は、以前に予約していた「聖母女学院 本館(旧陸軍第十六師団司令部庁舎)及び記念室の見学」に行きました。聖母女学院では、月曜日と木曜日に予約制(最大10名)で、見学会を実施されていたのを聞き、さっそく申込みをしてました。

この日の朝は寒かったです。最低気温は2.5℃しかありませんでした。吐く息が白い朝にパスに乗って、京阪丸太町まで行き、そこで京阪電車に乗り換えしますが、20分程度早く着きました。バスは時間通り着いたので納得済みです。余談ですが、初氷を観測しました。平年より2日遅いぞうです。

IMG_1238.jpgIMG_1239.jpg駅で待っても良かったでんすが、鴨川沿いを歩きました。早朝に鴨川沿いを散歩される方多いです。

京阪丸太町神宮前駅を9時16分発に乗るつもりが、早く着いたので9時6分発の準急に乗りました。そして目的地の藤森駅に9時29分に着いたので、駅のベンチに座って待ちました。初めて行くので、大学の外で待たされるのか、待合室で待つのか分からないので、駅で待つことにした訳です。

IMG_1241.jpg当初、乗るつもりの電車・・・9時36分着の電車が、藤森駅を出て行ったのを確認し、ここを出て行くことに。

IMG_1243.jpgIMG_1244.jpg藤森駅の東口から出ると「疎水」が流れています。疎水を渡ってから藤森駅を撮りました。左に見えているのが名神高速道路です。

IMG_1375.jpgIMG_1374.jpgIMG_1373.jpg公式には藤森駅から歩いて3分とありまたが、5分ぐらいかかりました。やっぱり近かったです。

女子大学なんで、入口に守衛さんがいます。今日の見学会に来たことを言うと守衛室を案内され、そこで名前を確認されます。そして、見学会の名札を首から掛け、本館に行くように言われました。

IMG_1246.jpg本館を綺麗に撮りたかったけど、正面から太陽の光を浴びるので逆光です。写真撮影の有無も聞いてないので、先ずは案内された事務所に行きました。

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後の説明で分かったんですが、「正面玄関脇」の「受付窓口」は、馬上から書類の授受を行うために高く設計されてます。また、馬が転回できるように広く造られています。

IMG_1255.jpgIMG_1254.jpgここを入って左にある事務所に行くと、暫く座って待ちました。そして「2階に担当者がいるので上がって下さい」と言われたので一人で上がります。

IMG_1253.jpgIMG_1256.jpgIMG_1282.jpgIMG_1283.jpgIMG_1294.jpg中央にある「大階段」を上がりました。この高さにも注目です。この高さは軍靴に適した高さになっていました。これも後で教えて貰ったことです。また、手摺りにも細やかな装飾が施されています。

IMG_1257.jpgIMG_1274.jpgIMG_1258.jpgこの部屋に通されて、本日参加する5名が揃うのを待ちました。ここで、協力金として500円はお支払いしました。定員は10名でしたが、今日は5名だそうです。

IMG_1275.jpgIMG_1260.jpg部屋ごとに異なるマントルピース(暖炉)がありました。正面の真ん中に菊花紋章が彫刻されています。

10時に5名揃ったので、記念館があるので移動します。内部の展示物は撮影禁止とのこと。撮影禁止はここだけでした。

IMG_1271.jpg最初に、10分ぐらいDVDを観賞しました。旧陸軍第十六師団司令部庁舎の歴史など詳しく紹介されてました。

聖母女学院本館は、京都でも屈指の歴史ある建造物です。外観は古典様式の意匠でまとめられており、室内の装飾は簡素ながらも、天井の真飾りや各部屋で異なる暖炉の装飾、階段の意匠など、随所にさまざまな趣向が凝らされています。日露戦争末期の1905年(明治38年)7月、陸軍は軍備拡張に伴い第16師団を増設。師団設置のための駐屯地設定には地域経済の繁栄や活性化により猛烈な誘致合戦が繰り広げられ、紀伊郡深草村(現在の京都市伏見区深草)に決定した。そして1908年(明治41年)8月に、陸軍第16師団司令部の庁舎として工期8ヵ月の短期間で建設された。戦後、平和を心から愛する当学院の創立者メール・マリー・クロチルド・リュチニエのもとに払い下げられ、正門前のマリア像と共に、当校で愛されています。2013年(平成25年)1月31日には、京都の財産として残したい建物や庭園として京都市民から推薦があり、「京都を彩る建物や庭園」に認定され、2016年(平成28年)2月25日には、国登録文化財(有形文化財建造物)にも指定されています。

IMG_1267.jpgIMG_1262.jpgIMG_1269.jpgルネサンス風の装飾を施された窓枠を紹介されたので撮りました。

IMG_1264.jpg各部屋毎に趣が異なるマントルピースが配置されてます。同じなのは、真ん中の菊花紋章です。

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この階段は利用しませんでしたが、写真だけ撮りました。

IMG_1281.jpg先程、見て来たビデオで紹介されていた、軍人が使用していたサーベルの跡が今も廊下に残っています。

IMG_1284.jpg残念ながら室内を見られなかった理事長室です。

現在の理事長室は、歴代師団長が師団長室として陸軍第十六師団の総括指令を行った歴史的に由緒ある部屋で、重厚な扉や窓枠やその窓際の木製屋根、照明飾りなどここが特別な部屋であったことを物語っています。そして、この部屋から伏見の街並みが当時は一望できたそうです。

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ここにも軍人が使用していたサーベルの跡が残っていました。室内に入れないのでパネルの展示がありました。

IMG_1320.jpgIMG_1313.jpg2階の北側の部屋が、室内の紹介が最後でした。

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この部屋の中央には大理石のマントルピースがあって、美しい意匠が至る所に散りばめられています。

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この扉の「蝶番」にも装飾が施されているのをガイドさんから効きました。細かい所まで装飾されているですね。

IMG_1295.jpgIMG_1299.jpgこの窓から案内されたのは、行けませんが「車寄」の紹介でした。

IMG_1315.jpgIMG_1317.jpgIMG_1321.jpgIMG_1322.jpg2階から「正面玄関」に戻って来ました。

IMG_1326.jpgここでは、先程のビデオで案内があった「大階段」の下を注目します。

IMG_1328.jpgIMG_1331.jpgIMG_1332.jpg大階段」下の空間には「収納庫」として機能させるなど工夫が見られます。現在も使用されてるようです。

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1階では「サロン」内を見学します。

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こちらの「マントルピース(暖炉)」には、菊花紋章がありませね。

IMG_1337.jpgこの窓から馬上の軍人さんから書類の受渡をしていたと案内で聞きました。

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馬上からの高さに合わせた窓。普通より高いのが分かります。

IMG_1345.jpgIMG_1346.jpgIMG_1347.jpg次に外観の案内に移りました。正面2本の白い柱の頂部には、渦間模様が見られます。これは「イオニア式石柱」(古代ギリシアの建築様式のひとつ)であり、華やかさを強調しています。

IMG_1353.jpg中央に見られる、上部が緩勾配、下部が急勾配の屋根形状は「マンサード屋根」と呼ばれています。屋根の下の三角波風がアクセントを添えています。

IMG_1349.jpgIMG_1354.jpg左右の尾根の上に見られる円い窓は「ドーマー(円形)」と呼ばれています。採光を主な目的として設けられたようです。

IMG_1350.jpgIMG_1358.jpg本館には「赤レンガ」で造られています。聖母女学院本館はイギリス積みで造られました。ただ戦時中は上空からカモフラージュのため、真っ黒に塗られてました。

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次に南側に移動です。南側から見た聖母女学院 本館です。かつて渡り廊下があったようで、その跡が今も残っています。

IMG_1364.jpgIMG_1365.jpg次に聖母女学院 本館の裏手に来ました。東面を見ています。ちょうど休み時間中だったようで、小学生がグラアンドで遊んでました😊。

IMG_1362.jpgIMG_1356.jpgIMG_1369.jpg10時45分に見学会が終わりました。ガイドさんに礼を言って、ここを出て行きます。

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帰りに、どうしても見ておきたいものがありました。それは復元された「歩哨舎(ほしょうしゃ)」です。最初に見たビデオで紹介されていたからです。

現在は、ガードマンさんがここに居ます。写真のとき退いてくれました。ありございました。ここにガードマンボックスを設置するにあたり、陸軍時代の写真が残る新潟県五泉市の「村松兵営跡 宮門前の歩哨舎」を参考に意匠を作成し、復元されたようです。

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伏見の土地勘はなく、帰りも京阪電車「藤森駅」まで戻りました。この時間では聖母女学院高校の下校と重なったようで、駅は学生さんで多かったです。

10時58分頃に特急が通過し、そのあとの11時00分発の準急に乗れました。三条京阪に11時17分に着き、そこで少し買い物をしてから帰路に着きました。レトロな建築を案内の元に見られて、この見学会に参加して良かったです。
余談ですが、12月の中頃にKBS京都のラジオで、「京都聖母学院高等学校」が紹介されました。そこで、藤森駅から徒歩90秒と言われてましたね。ほんと駅から近そうです😊。

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