第58回「京の冬の旅」非公開文化財特別公開 西本願寺 飛雲閣(外観)へ

京つけもの西利「西利AMACO cafe」を出て、次に向かったのが第58回「京の冬の旅」非公開文化財特別公開 西本願寺 飛雲閣(外観)でした。

西本願寺 飛雲閣は以前、撮影禁止でした。2012年(平成24年)12月17日に京都市文化観光資源保護財団主催の世界文化遺産の「西本願寺 文化財特別鑑賞」では、案内の僧侶の方から撮影の許可が出たので、この時、初めて撮影できました。その後、2017年(平成29年)5月11日に行った「西本願寺 花灯明」でも撮れました。そして、2019年(令和元年)5月21日の「宗祖降誕会」でも撮れました。その後、特別公開でも撮影を開放されたようです。そして、今回の「京の冬の旅」でも、撮影ができるようで、それなら行ってみようと・・・?。

ただ、何度か行って写真撮影もしているので、今更とは思いましたが、2017年(平成29年)7月からの修復工事が終わり、庭園も綺麗に整備されたようなので、それ目的で行くことにしたわけです。

西本願寺 飛雲閣は境内の東南角にあるので、日中はどうしても逆光になります。撮影すると正面から太陽の光を浴びることになるので、行くなら曇り空か雨降りが良いかと、個人的には思ってました。そして3月6日(水)は、昨日かのら雨が止んで北風が強く吹く曇り空でした。予定では8日(金)に行くつもりしてましたが、急遽予定を変更し、この日に行くことにしました。

IMG_4727.jpg9時39分に「御影堂門」から境内に入りました。西本願寺には2019年(令和元年)5月21日の「宗祖降誕会」に来て以来です。

IMG_4728.jpgIMG_4729.jpg写真には写らないようにしましたが、この日は西本願寺の系列の幼稚園か保育園の卒園式で、多くの園児が来てました。

IMG_4730.jpgそして、時間があるので久しぶりに「阿弥陀堂」(国宝)に入ってお参りは済ませました。

阿弥陀堂は西本願寺の本堂にあたります。浄土真宗のの根本道場で、1760年(宝暦10年)の再建。単層、入母屋造り、本瓦葺き、東西42㍍、南北45㍍、高さ25㍍と壮大なもので、堂を支える柱の数は132本、492畳敷の広大な外陣には、千数百人が一堂に会することができる。

IMG_4733.jpg次に阿弥陀堂から「御影堂」(国宝)に行きました。阿弥陀堂からは渡り廊下で行けますが、靴が心配で私は、いったん外に出ました。

宗祖親鸞聖人坐像を中央に安置。1636年(寛永13年)再建。東西48㍍、南北62㍍、高さ29㍍。巨大な屋根を227本の柱が支える。親鸞坐像の両脇に本願寺歴代宗主の影像を安置し、両余間には十字名号(帰命尽十方無碍光如来)と九字名号(南無不可思議光如来)を安置。2009年(平成21年)に大修復。

御影堂内も久しぶりに入りました。堂内は空いてて、お参りは済ませました。そして、早々にここを出て行くと・・・?。

IMG_4734.jpg御影堂から、「西本願寺 伝導院」の屋根が見えました。

IMG_4735.jpgこの方向からは「飛雲閣」と「京都タワー」が見えました。飛雲閣の受付は、まだのようです。

9時54分頃に、飛雲閣の受付に行くと、まだ受付されてません。それで、奥にある国宝の唐門を見に行くことにしました。

IMG_4736.jpg拝観料も不要で、「唐門」(国宝)を見られます。西本願寺に来ると、ここには必ずに来てます。

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極彩色の彫刻を黒漆地にあらわした豪華絢爛な唐門です。こちらは北側から撮った写真です。時間があれば南側も見たかったですね。

勅使門とも言われ、檜皮葺き、入母屋造りに大唐破風を四脚で支える造り。透かし彫りの彫刻は、正面の梁に麒麟、扉に獅子、両袖の柱の間に填め込まれた部分には、南側に黄石公(こうせきこう)と張良(ちょうりょう)、北側には許由(きょゆう)と巣父(そほう)という中国の故事人物があらわされている。この絢爛豪華な極彩色の彫刻などを見ていると日が暮れたことも忘れてしまうので、別名「日暮門」とも呼ばれている。

IMG_4742.jpgこの唐門の向かいには「大玄関」がありました。このあと、受付が始まる時間になったので飛雲閣に向かいます。

大玄関は、本瓦葺き入母屋造りの妻入りに唐破風を設けた南面にする施設で、公式の行事などに際して、来客を迎えたりする折等に使用されたもの。

IMG_4746.jpgIMG_4795.jpg戻ると、10時なりました。驚いたことに5組の方が並ばれてました。

IMG_4747.jpg久しぶりに見る国宝飛雲閣」です。並んだため10時3分に入ることができました。

入ると、飛雲閣の前で案内が始まりました。多分、5回目だと思います。ここに入ったのは。以前、案内を詳しく聞いたので、もう案内はいいので、先に写真撮影をすることにしました😊。先に飛雲閣について復習です😊。

「京の三名閣」の一つに数えられる非対称(アシンメトリー)建築の美~とのタイトルを付けられた通常非公開の飛雲閣。世界文化遺産の西本願寺は、浄土真宗本願寺派の本山で正しくは「龍谷山本願寺」といいます。1591年(天正19年)に豊臣秀吉が現在の寺地を寄進し、伽藍を調え豪壮華麗な桃山文化を代表する建造物が今も残っており、世界文化遺産に登録されました。飛雲閣は、鹿苑寺の「金閣」と慈照寺の「銀閣」と合わせて「京の三名閣(三閣)」に数えられる名建築です。滴翠園(てきすいえん)と呼ばれる日本庭園の滄浪池(そうろうち)に面して建ち、豊臣秀吉の邸であった聚楽第を移築した伝わります。不規則な中にも巧みに調和が保たれた非対称の姿形や、全体的に柱が細く障子が多いために空に浮かぶ雲のようだということから名づけられました。初層は唐破風と入母屋の屋根をともに備え、2層は寄棟造りに軒唐破風を付け、3層は宝形造りという多種の様式が混同された個性的な名建築といわれる遺構です。初層から2層、3層と建物が小さくなって、中心も東に移るという左右非対称の珍しい建築と言えます。

IMG_4793.jpg私は先に、庭園西側に入ります。こちらが綺麗に整備された庭園です。

IMG_4749.jpg2012年(平成24年)12月17日に比べたら随分綺麗になりましたね。このまま奥に行ってみます。

IMG_4750.jpgIMG_4752.jpgIMG_4753.jpgIMG_4755.jpgIMG_4756.jpgこちらは茶室澆花亭(ぎょうかてい)」で、1768年(明和5年)に、本願寺第十八代門主の文如によって造られ、この時「滴翠園」と名付けられました。

IMG_4754.jpg結界があって、これ以上は進めませんが、向こうに「四阿」が見えています。

IMG_4757.jpgIMG_4758.jpgIMG_4759.jpgこのエリアもすっかり忘れてました。石碑には「乾亨主人毫冡」と書いてありました。第17代法如上人の筆塚ですね。

IMG_4761.jpgまだガイドさんが話しているので正面の写真を諦めて他を巡ります。

IMG_4764.jpgIMG_4786.jpg私は忘れてましたが、ガイドさんの案内が聞こえてきて思い出しました。飛雲閣から西の伸びる渡り廊下の先にあるのが「黄鶴台」(重文)です。

黄鶴台は浴室で、瓦葺寄棟造の床の高い建物。最も高い部分が脱衣所で、次に控えの間があり、奥が蒸し風呂の浴室になっています。スノコの下から薬草などを燃やして煙を出す蒸し風呂で、そのスノコに直に座ると熱いので、筵を敷き、また、汗もこれに吸わせたようです。これが「風呂敷」の語源となったようです。

IMG_4765.jpgIMG_4767.jpgIMG_4783.jpg飛雲閣の東には、増設せれち茶室「憶昔(いくじゃく)」があります。

IMG_4769.jpg何度か飛雲閣に来てますが、まだ内部に入ったことも外から見たこともありません。今回も外観だけの公開でした。それなら障子は開けて欲しいなぁ・・・と毎回、思います😊。

初層は、主室の「招賢殿(しょうけんでん)」に「八景の間」「舟入の間」、さらに増設された茶室憶昔」が。2層が三十六歌仙が描かれた「歌仙の間」が3層には、展望の間で「摘星楼(てきせいろう)」があります。

IMG_4768.jpgこの写真の正面が、正式な入口である「舟入の間」があって、船着き場です。本来は船で滄浪池を渡り、飛雲閣には、ここから入るのです。

IMG_4779.jpgIMG_4771.jpgIMG_4774.jpg次に小高い所を登ると、傘亭に似た四阿の「胡蝶亭」がありました。

IMG_4775.jpgIMG_4773.jpg胡蝶亭から見た飛雲閣です。ガイドさんが熱心に案内されています。

IMG_4778.jpgこのあと、ここから降りてガイドさんの話しを聞きました・・・と言うより話しが終わるのを待ちました。

IMG_4777.jpg今日は「鐘楼」の公開はありませんでした。外からも見られますが、2019年(令和元年)5月21日の「宗祖降誕会」では近くまで行けました。

重要文化財に指定されてる「鐘楼」は今も現役で使われています。初代の鐘は平安時代鋳造されたもので、現在のは2代目の鐘が法要の始まる前に撞かれてるそうです。

IMG_4780.jpg降りました。以前、撮影禁止だったころ、この丘から飛雲閣の写真を撮りたかったなぁ・・・と思いましたね。

IMG_4782.jpgガイドさんが話しをしているので、前に行けませんが、あの一枚岩の橋は「龍背橋」と呼ばれています。

IMG_4788.jpgIMG_4789.jpgIMG_4790.jpg話しが終わったので、「龍背橋」の前まで行き、写真を撮りました。このあと二度目の案内が始まったので、早々に退散です。

IMG_4794.jpg写真も充分撮れたので、10時20分に出て行きました。

IMG_4796.jpgIMG_4797.jpg10時30分までに出られたらと思ってましたが、10時22分に「御影堂門」から出て行きました。

ここから京都駅に行き、嵯峨野線に乗って帰るか、地下鉄からバスを乗り継いで帰るか、考えましたが、まだまだ嵯峨野線の混雑は治まってません。3月16日のダイヤ改正まで、やっぱり嵯峨野線には乗りたくないです。それで地下鉄五条駅まで歩きました。

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的場通りから6番出入口を利用するつもりが、間違って楊梅通りから地下鉄のエレベーターを利用することに。

ここからでは、地下鉄乗り場の、北改札口と南改札口の真ん中でしたね。その分時間ロスとなりました。乗り場には10時43分に降りて来られました。予定より時間はかかりましたが、早く西本願寺を出たことで、考えていた電車より、少し早く乗ることができました。そしてバスに乗り換え帰路に着きました。

この記事へのコメント

2024年04月03日 23:30
西本願寺・ 飛雲閣は、外観の撮影が
できるようになりましたか。それは有難い話で…。
こちらも、昔は絶対撮影禁止だった美術館が、
一部で撮影を許可するというケースが
とても増えてるように思います。こういう
時代の変化は大歓迎ですね。一枚岩の端も風情が
あるし、改めて魅力的な建物だと思いました。
壬生里
2024年04月07日 19:26
yasuhikoさんへコメントありがとうございます。

西本願寺は、東本願寺と比べると撮影に関しては厳しいです。特別に入れる書院や、その前庭の写真は、なかなか許可でないです。
飛雲閣もようやく写真撮影が許可されるようになり皆さん撮られています。
今回は外観のみということで行くつもりは無かったですが、庭園が整備されたと聞き、来て見たわけです。
今度は、是非内部も見てみたいものです。