令和6年度 第60回 京都非公開文化財特別公開の鹿王院へ

10月31日(木)の京都は、最低気温が12.3℃と今季最低を記録するほど冷え込みました。ただ用事があるので早朝に出て、所用先に向かいました。ただ8時40分から9時45分頃まで空き時間があるので、10月26日(土)から令和6年度 第60回 京都非公開文化財特別公開が始まった鹿王院に行くことにしました。

IMG_7179.jpg最近では、10月11日(金)に山門内に入りましたし、10月27日(日)の早朝にも来ました。その時に見た看板で、この日来たようなものです。

IMG_7180.jpg計算どおり9時ちょうどに「山門」前に着きました。受付に人が居るので入ってみます。

IMG_7181.jpg山門に架かる扁額を、ここで注目します。『覚雄山』の三字は、開基足利義満(室町幕府3代将軍)の自筆です。

私は、公益財団法人 京都市文化観光資源保護財団の会員で、この財団から「令和6年度 第60回 京都非公開文化財特別公開」の招待券を2枚貰ってました。その1枚をここで使うために持って来ました。そして「拝観の手引」を300円で購入。

IMG_7184.jpg受付を済ませたら、晩秋には真っ赤に染まる参道を進みます。

IMG_7185.jpgIMG_7187.jpgまだまだモミジは青いです。今年の夏が猛烈に暑く、また10月に入っても暑かったので、今年は綺麗に色づかないかも・・・。

IMG_7190.jpgIMG_7191.jpgIMG_7193.jpg参道を進むと、左手「竹林の経」に行けますが、帰りに寄ります。

IMG_7195.jpgIMG_7196.jpgIMG_7197.jpg次に拝観入口がある「庫裏」に向かいます。その前の「中門」です。

IMG_7198.jpgIMG_7199.jpg9時4分に「中門」を入りました。

IMG_7201.jpgIMG_7202.jpgIMG_7203.jpgIMG_7204.jpgIMG_7205.jpg<IMG_7207.jpg拝観は「庫裏」から入ります。下駄箱を見ると、何足かありますが、鹿王院は女性限定の宿坊をされているから、宿泊者のかも知れません。

IMG_7208.jpgIMG_7209.jpgIMG_7210.jpg靴を下駄箱に入れ、スリッパに履き替えます。スリッパは必ずに履き替えたほうが良いです。それは後程分かります。

IMG_7212.jpg客殿」に入って、「本庭」を見ています。舎利殿を中心に、嵐山を借景にしている庭園です。

京都非公開文化財特別公開のため、ガイドさんもスタンバイされていますが、今年の5月7日(火)「令和6年度 春期京都非公開文化財特別公開」にも来ているので、案内は不要で一人で見て回ります。

先ずは、9月21日(土)から始まった「令和6年 藤井隆也作品展」を見て回ります。10月26日(土)~11月5日(火)が「令和6年 藤井隆也氏 作品展」と「京都非公開寺院文化財」の同時開催となっており、11月15日(金)~12月8日(日)が後半の日程で、寺宝の入替及び後半では、舎利殿内部の仏牙舎利の御開帳があります。

IMG_7213.jpgIMG_7215.jpgIMG_7217.jpgIMG_7218.jpgIMG_7219.jpgIMG_7220.jpgIMG_7221.jpgIMG_7222.jpgIMG_7223.jpg藤井隆也さんは、独・欧州を中心に活動されてきたそうです。HPでの紹介では、ヨーロッパオークの枯れ落ち葉をテーマにした作品は、いわば「空」を象徴した表現と捉えることもでき、禅の思想とも相通じるものです・・・とありました。

今回の寺宝は、「玉畹梵芳蘭石図」(重文)と「文阿弥花伝書」(室町時代)の二点でした。寺宝については撮影禁止のためありません。「蘭石図」(重文)については、2017年(平成29年)5月5日に「平成29年度 春期京都非公開文化財特別公開」で見てました。覚えて無かったですが😊。

IMG_7214.jpg方丈に架かる扁額の「鹿王院」の文字は、室町幕府3代将軍足利義満公(准三宮 )によるもの。「准三宮」の文字も読み取れました。

IMG_7216.jpgIMG_7225.jpg次に、普段は非公開の茶室芥室(かいしつ)」に向かいました。もう3回目か4回目になりますね、芥室に入るのは。

IMG_7227.jpgIMG_7229.jpg渡り廊下を通り、最初に見るのが四畳半の茶室です。

IMG_7232.jpgその奥は、6畳の茶室で、床・違棚があって、そこに寺宝の「勝軍地蔵」が展示されてました。今年の5月7日(火)「令和6年度 春期京都非公開文化財特別公開」にも展示されてました。なお勝軍地蔵は、撮影禁止とありました。

勝軍地蔵は、地蔵菩薩の一つ。これに念ずれば、戦に勝ち、宿業・飢饉などに免れると言われ鎌倉時代以降、武家に信仰されました。甲冑を付け、武器を持ち、馬に乗った姿。明智光秀が「本能寺の変」の直前に愛宕山山頂の愛宕神社に参拝し、勝軍地蔵へ必勝祈願したことでも知られています。

IMG_7233.jpgIMG_7234.jpgIMG_7235.jpgこの茶室は、映画俳優の大河内傳次郎が1934年(昭和9年)に鹿王院に寄進されたもの。芥室の名は、開山の普明国師の別号が芥室であったことに由来するそうです。

IMG_7237.jpgIMG_7238.jpgIMG_7239.jpg次に常時拝観している「昭堂(本堂)」に行きました。堂内は撮影禁止ですが、ずっと以前は写真を撮れました。私も写真多く残ってますが、載せません😊。堂内にはガイドさんがスタンバイされてますが、特に案内は無かったです。

堂内中央には本尊釈迦如来坐像運慶作と伝わる十大弟子像が、十大弟子像は前列右から舎利弗(しゃりほつ)、須菩提(すぼたい)、優波離(うばり)、阿難(あなん)、目連(もくれん)、迦旃延(せんえんか)。後列右より羅睺羅(らごら)、阿那律(あなりつ)、富楼那(ふるな)、迦葉(かしょう)が安置されています。後方の左には開基の室町幕府3代将軍「足利義満公衣冠束帯姿像」が、中央には「弥勒菩薩坐像」(中)、「賢渓玄倫和尚像」(右)、「虎岑玄竹(こしんげんちく)和尚像」、右に「開山普明国師像」を安置。その真下には宝篋塔があるそうです。また、鹿王院が広大だった頃の境内図が架かってました。

IMG_7241.jpg次に「舎利殿」に入りました。ここも堂内は撮影禁止でした。ただ2023年(令和5年)11月24日では写真は撮れました。

舎利殿とは、釈迦の遺骨(舎利)を安置するお堂のことです。江戸時代初期の建物で、単層宝形造り。外見は裳階(もこし)があるので二層のように見えますが、造りは単層です。堂内内陣中央には「仏牙舎利」が安置されています。鎌倉幕府3代将軍源実朝が宋の都、臨安の能仁寺から請うじた貴重な舎利といえます。この「仏牙舎利」が宋から博多に到着したのが10月15日であったことから、年に一回10月15日に開扉されています。11月15日(金)~12月8日(日)の後半の日程では御開帳されます。

堂内にもガイドさんが居ました。ここでは「案内しましょうか?」と尋ねて貰いました。本堂の人とは、ここでは違ってましたね😊。今年の5月7日(火)「令和6年度 春期京都非公開文化財特別公開」にも来ているので、案内は不要と😊。

IMG_7243.jpg舎利殿を出たら、周りを巡ります。こちらは嵐山の方向ですが、嵐山は見えません。

IMG_7246.jpgIMG_7247.jpg昭堂(本堂)」の全景です。昭堂は、ここからしか撮れません。

IMG_7249.jpg客殿」の全景です。客殿も、ここからしか撮れません。

IMG_7250.jpgIMG_7253.jpgIMG_7256.jpgIMG_7258.jpg9時26分に玄関から出て行きました。

IMG_7259.jpg帰りに寄ったのは「式台玄関」です。ここも「令和6年 藤井隆也氏 作品展」の展示がありました。

IMG_7262.jpgIMG_7263.jpgIMG_7264.jpg9時28分に「中門」を出ました。帰りに「竹林の経」に寄って行きます。

IMG_7265.jpgIMG_7268.jpgこの参道は、秋が深まると真っ赤に染まりますが、少しだけ色づいて来ましたね。

IMG_7270.jpg参道を右手(西側)に進めば前途した「竹林の経」があります。

IMG_7285.jpgIMG_7271.jpg竹林に入る前に、「鎮守社」の横に、また何か新しい水瓶か手水か分かりませんが、ありました。分かったら追記します。

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IMG_7276.jpgIMG_7281.jpgIMG_7283.jpg
竹林の経」を一周しました。ここには外国人観光客は来られ無いのでしょうか?。見たことがありません。

IMG_7288.jpgIMG_7183.jpg9時36分に拝観受付所に戻り、御朱印をいただきました。私が出るのと同時に、1組2名来られましたね。

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今年も夜間拝観されます。「鹿王院 夜の特別拝観2024」11月15日(金)~12月8日(日)、拝観時間 17時30分~20時00分、各日150名限定。事前予約制で行われます。チケット代金3000円(お茶と茶菓子付き)。

この記事へのコメント

2024年11月27日 16:49
鹿王院、まだ紅葉前ですが、
カエデのトンネルになってる参道が
素晴らしいですね。そのカエデの木が
苔庭に植えられてるので、晩秋の散紅葉の
季節はどんなに魅力的かと想像してしまいました。
現代アートを配した客殿や、茶室の佇まいも
見事なものだと思います。禅宗のお寺さんは、
やっぱり頭が柔らかいのかも知れませんね。

壬生里
2024年12月01日 20:02
yasuhikoさんへコメントありがとうございます。

鹿王院の紅葉は、例年でも遅いですし、今年は今頃色づき始めている程度でしょうか。
拝観券をいただいたので、行きましたが、貰ってなかったら、何度も行ってるので行かなかったでしょう。