第59回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開「地蔵院(椿寺)」へ

世界文化遺産 真言宗御室派総本山 仁和寺で経蔵と五重塔を見学したら、車を仁和寺の駐車場に置いたまま、嵐電御室駅に向かいます。それは、北野白梅町にある寺院に行くために嵐電に乗るからです。

IMG_2652.jpgIMG_2653.jpgIMG_2656.jpgIMG_2655.jpgIMG_2658.jpg10時33分発の北野白梅町行きの嵐電に乗ることができました。

終点の北野白梅町駅には10時38分に着きました。私は西大路通りを信号が変わるのを待って渡り南に歩いて行き、一条通りを東を向いて歩いて直ぐにある寺院に10時42分着きました。この寺院は、第59回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開の「地蔵院(椿寺)」でした。

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地蔵院(椿寺)の境内に入るのは、2019年(令和元年)10月11日(金)の「京都浄土宗寺院 特別大公開」で来て以来です。ただ、この門前が一条通りで、この前は何度となく通ってます。

山門を入って直ぐの右手に臨時の拝観受付所があって、京都市文化観光資源保護財団から、いただいた招待券を見せ、スタンプラリーに印を押して貰いました。これで三個、また貯まりました。

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龍安寺 仏殿・西の庭」「仁和寺 経蔵・五重塔」「地蔵院(椿寺)」で貯めました。また後日、何処か行ってみます。

地蔵院(椿寺)の正式名は昆陽山(こんようざん)地蔵院という浄土宗の寺院で、通称「椿寺」の愛称でも親しまれている。726年(神亀3年)に行基が桓武天皇(第50代天皇)の勅願により摂津国の昆陽野池のほとりに建立し、地蔵院と称したのが始まり。その後、平安時代に衣笠山麓に移され、室町時代初期に戦災で焼失したが、室町幕府第3代将軍・足利義満が金閣寺建立の余財で再建し、1589年(天正17年)には豊臣秀吉の命により現在地に定まったという。地蔵堂に安置する地蔵菩薩は、行基作のものと伝わる。地蔵堂背後の板扉はもと北野天満宮にあった多宝塔の遺構とされる。書院の前庭には、北野大茶湯の縁により秀吉から地蔵院(椿寺)に寄進されたといわれる「五色八重散椿」があったが、惜しくも枯死し、現在は樹齢約120年の二世が本堂前に花を咲かせている。薄桃色や白に咲き分ける八重椿で、花ごと落ちず、花片が一枚ずつ散るのを特徴とする。境内には、忠臣蔵で有名な天野屋利兵衛のものといわれる墓や、与謝野蕪村の師にあたる夜半亭巴人(やはんていはじん)の墓などもある。洛陽三十三所観音霊場の第三十番札所である。

IMG_2660.jpg入ると右手に「本堂」があって、拝観券を見せて上がるようです。

IMG_2661.jpg本堂」を見ると、堂内に人が一杯居ます。団体さんかもと思い、まだ上がらずに境内を散策することにしました。

CIMG0558a.jpg先ずは「境内図」です。本堂に入るのには拝観券が必要です。その本堂と観音堂が内部で繋がっているので、観音堂も後程見学します。

IMG_2663.jpgIMG_2665.jpg外からは分かりづらいですが、本堂と観音堂は内部で繋がっています。2019年(令和元年)10月11日(金)の「京都浄土宗寺院 特別大公開」では、ここが公開されてました。普段は厨子閉まっています。

後で入った観音堂内部の撮影は禁止されてました。2019年(令和元年)10月11日(金)の「京都浄土宗寺院 特別大公開」では写真が撮れたので、それは後程😊。

IMG_2662.jpg次に「地蔵堂」です。

IMG_2671.jpgIMG_2672.jpgここでは元のご本尊である「地蔵菩薩」が祀られています。

IMG_2666.jpgIMG_2668.jpg案内に従って進むと、その前に「キリシタンの墓」がありました。長い弾圧の結果、墓石を手水鉢として使ったとされてます。

IMG_2667.jpg境内の案内にしたがって奥に進むと「天野屋利兵衛の墓」があります。あとで本堂に上がってガイドさんの案内では、「是非行って見てください」と。

天野屋利兵衛は、江戸中期の大坂の商人。赤穂藩主浅野家に出入りし、のちの義士討ち入りの際、兵器を調達したといわれる人物。

IMG_2669.jpgIMG_2670.jpg地蔵堂の裏手も行ってみました。名前は分かりませんが「石仏」が祀られていました。

IMG_2673.jpg再び観音堂に戻って、その右横には「三社」があって左から「辨財天」「椿大神」「鎮守社」が祀られています。

IMG_2676.jpg観音堂の左には「賓頭盧尊」が祀られています。釈迦の弟子で撫でるとその部位の病気が治るという信仰がありとのことです。

IMG_2674.jpg普段、観音堂を覗くと隙間からしか見えませんし、前途したとおり厨子は閉まっています。ただ「京の冬の旅」期間中は本堂から入れました。

CIMG0545.jpg12月14日の「赤穂浪士の討ち入り」の日に、観音堂の扉が開かれ、「天野屋利兵衛像」が公開されます。この「京の冬の旅」の期間中は、本堂にて公開されました。

IMG_2675a.jpgCIMG0546.jpg観音堂内部の向かって左には、「火天閻魔天図の扉絵」(桃山時代)があります。極彩色の閻魔天(右)と火天(左)です。実際間近で見ましたが、掠れてて極彩色には見えなかったです。

北野天満宮の多宝塔の扉の一部であったが、明治元年の神仏分霊により多宝塔は解体され、地蔵院の地蔵堂の後扉に転用された。

CIMG0538a.jpg観音堂に安置されてる洛陽観音霊場第三十番、慈覚大師円仁の作と伝わる一木造の「十一面観音菩薩立像」(平安時代)です。普段は厨子の中です。その右隣に普段は厨子の前に立たれているお前立ちが安置されています。十一面観音菩薩立像の左に「雨宝童子」、右に「春日龍神」も祀られてます。

IMG_2683.jpgここで「本堂」に上がりました。堂内は、まだまだ人が多いです。ここに来たのは、珍しいご本尊を見るため。それだけでしたね。

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江戸時代の本尊「五劫思惟(ごこうしゆい)阿弥陀如来像」は頭部の螺髪(らほつ)が伸びた大きな髪型が特徴。

気の遠くなるほど長い間「衆生の救済」を考え続ける姿を表しており、頭部の螺髪(らほつ)が伸びた大きな髪型とふっくらとした顔立ちをした姿。螺髪は背後の真ん中まで伸びてるそうです。別名「おたふく阿弥陀」の愛称で親しまれいる。

本堂でのガイドさんの話しを聞いたあと、本堂に安置されていた「天野屋利兵衛像」をみたあと、観音堂に移動して、前途した「十一面観音菩薩立像」(平安時代)や、「火天閻魔天図の扉絵」(桃山時代)を見せて貰いました。

IMG_2681.jpgこりあと本堂を出て、靴を履き外を撮りました。この両側には通称の椿寺となった由来の椿があります。

IMG_2682.jpg1本の木に色とりどりの花が咲き花びらが一片ずつ散ることから「五色八重散椿(ごしきやえちりつばき)」と呼ばれる名木は、豊臣秀吉が寄進したものと伝わります。3月中旬から4月上旬に咲き誇るそうです。

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ここの係の方が「まもなく団体さんが」と聞こえたので、11時過ぎに山門から出ました。そしたら、ガイドさんに連れられた団体さんが来られました。山門前には「夜半亭巴人墓所の碑」がありました。

地蔵院(椿寺)を出て、「イズミヤショッピングセンター 白梅町」で買い物をし、嵐電に乗って御室仁和寺駅まで戻って来ました。再び仁和寺の境内を横切り「東門」に向かいました。

IMG_2687.jpg11時36分に「東門」を出ました。

IMG_2688.jpgやっと「仁和寺駐車場」まで戻って来ました。天気も良く、季節外れの気温も上がり久しぶりに汗を掻きました。

駐車場には「京の冬の旅」の観光バスが止まってました。まさかとは思いますが、さきほど「地蔵院(椿寺)」に来られて団体さんでしょうか?。私は、ここから帰路に着きました。

追記、2月24日(月・祝)に朝日放送で「帰れマンデー見っけ隊!!」の「3時間SP 冬の京都で今しか見られない特別公開を巡る旅」で、ここ「地蔵院(椿寺)」が紹介されました。本尊「五劫思惟(ごこうしゆい)阿弥陀如来像」だけでしたが、アップで撮られたので、隅々まで見ることができました😊。

またまた追記。
2月26日(水)、地蔵院(椿寺)の前を11時頃に通ったら、20名ぐらいの行列が一条通りまで伸びてました。団体さんは並ばないので一般の方が拝観受付所に並ばれいました。2月24日(月・祝)にテレビで放送されたからでしょう。テレビの威力って凄いですね😊。

この記事へのコメント

2025年02月26日 22:48
嵐電御室駅、木造駅舎がいいですね。
駅名を記す看板がまたレトロで…。
こういう物に出合うと心がときめきます。
椿寺本堂の五劫思惟阿弥陀如来像も
素晴らしい。おたふく阿弥陀と呼ばれるほどで、
地元の皆さんに親しまれてるんでしょう。
それだけ人々の救済に頭を使われてるんだから、
有難い話です。五色の椿、咲いたところが
みたいですね。椿なのに、一枚ずつ花びらが
散るというのも面白いと思いました。
壬生里
2025年02月27日 16:39
yasuhikoさんへコメントありがとうございます。

ここ地蔵院(椿寺)が、サンドイッチマンさんらが訪れて、連日凄い人で賑わってるみたいです。
私が行ったときも、そこそこ来られてましたが、私が見たのは門前からの行列でした。
堂内は写真撮影禁止でしたが、今はガイドさんも大変でしょうね、人が多すぎて。
五色椿と枝垂れ桜が同時期に咲くようで、この特別公開が終わったら行ってみようと思っています。
京都では梅の開花が非常に遅れてますが、桜の開花は昨年より早そうなことをウェザーニュースが言ってます。今年の厳冬によって、早まるらしいです。
2025年02月27日 23:34
壬生里さん 相変わらずパワフルに歩かれてますね
先日、竜安寺の細川氏/龍図を載せられていたので
コメントをと思いながら一旦退室したらもう遥か彼方で(^^;
日々炬燵の中で丸くなってる私には羨ましい限りです。
京都の石碑ってメジャーな名前がさりげなく刻まれて
いるのが凄いですね。石碑・道標好きの私には堪りませんよ。
壬生里
2025年03月04日 10:51
y&mさんへコメントありがとうございます。

相変わらず両膝は痛いので、天気の良い日しか出掛けませんし、一日に一箇所だけにしています。
世界文化遺産に指定されている寺院には、外国人観光客が多いので、以前のように、ゆっくり観賞は無理ですね。
バスも電車も混んでいるので困ったもんです。