有形文化財久保家住宅(旧今尾景年宅)「麓寿庵」と「乃咫(nota)」へ

京都のビジネス街の真ん中に、「京都六角 麓寿庵(ろくじゅあん)」があって、2023年(令和5年)3月1日 にオープンされました。それまでは、日本料理店の「瓢樹」さんが営業されてました。

有形文化財久保家住宅(旧今尾景年宅)にある「瓢樹」さんには一度は行ってみようと思っていたところ気づいたら閉店されてて、六角通りを車で走っていたら偶然、京都六角 麓寿庵暖簾を見つけた次第です。そして帰ってから調べると前途したとおり2023年(令和5年)3月1日から瓢樹さんから京都六角 麓寿庵さんに変わって営業されていたので日を改め訪れました。

IMG_3583.jpgIMG_3540.jpgIMG_3541.jpg京都六角 麓寿庵さんのHPでは、予約できるようになってましたが、何時に来られるか分からなかったので、予約無しで来ました。平日だし多分大丈夫とは思ってましたが・・・?。

IMG_3582.jpg玄関を入ると、数名の方が出て来られました。それが外国人観光客。その方が出て来られるの待ってたら、また出て来られたのは外国人観光客。

海外の方の支払いを待って受付して貰いました。予約しているか聞かれたけど、してなかったので。それでも受付してくれました。出てこられる人全て外国人観光客には驚きました。この辺りは前途したとおりビジスネ街です。近くに観光地もありません。それなのに・・・?。

席を案内される前に、先に注文を済ませます。事前に調べてて、ここに来るまでに決めてました。さらに驚いたとこに、席に着くまで重要文化財に指定されている、この住宅を案内してくれると言うので、勿論お願いしました。それに写真撮影も「もちろん大丈夫です」と😊。

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上がると、スタッフの方の後ろをついて行きます。先ずは、歩きながら重要文化財に指定されている住宅の案内がありました。

京都の中心地に位置しながらも都会の喧騒を忘れさせる優美な佇まいの純和風建築は、日本画家の今尾景年(いまお けいねん)が1914年(大正3年)この地に建築し晩年を過ごした邸宅です。今尾景年は明治から大正にかけて活躍した四条派の日本画家で、染織品の下絵を手がけながら、色彩豊かな花鳥画を得意とし、画風は写実的であったそうです。1885年(明治18年)の奈良博覧会で「余物百種の図」を出品し、一等金牌を受賞。代表作には南禅寺の「雲龍図」だそうです。100年にも及ぶ長い年月を刻んできた有形文化財久保家住宅(旧今尾景年宅)として主屋・土蔵・門及び塀・中門の4棟が国登録有形文化財に指定されています。

IMG_3545.jpgIMG_3546.jpg最初に案内されたのは、六角通りに面した庭についてです。こちらは石臼を使った「蹲踞」だそうです。

IMG_3548.jpg左手奥に見えている弊の向こうが六角通りです。この庭は、あとで食事をした時にも見ました。

IMG_3547.jpg次に「中庭」の案内にうつります。ここでは面白い話しを聞きました。

IMG_3550.jpgこの中庭の中央にある手水鉢。本当かどうか甚だ疑問ですが、羅生門の礎石で作られたらしいです。

IMG_3552.jpg次に案内されたのが、茶室捉月(そくげつ)」です。もちろん写真撮影はOK[でした。ここでは床柱に注文です。

IMG_3554.jpgIMG_3555.jpgIMG_3558.jpgこの床柱に瘤があります。床柱はパリ万博で賞をとったお礼にと大正天皇(第123代天皇)より下賜されたエゴノキだそうです。

真ん中に自然に出来た瘤があるのが印象的ですね。その瘤を月に見立てて、掛け軸の猿が木にしがみついて月を狙っている所を表現しているとか。この茶室名も、猿猴捉月(えんこうそくげつ)から取られました。猿が井戸水に映った月をとろうとしてサルが木の枝にぶらさがってたら、枝が折れてしまい、井戸の底に落ちてしまったという説話から。床は桐一枚板です。天井板は屋久杉だそうです。

IMG_3559.jpgIMG_3560.jpgIMG_3561.jpg茶室の案内は面白かったです。邸宅内を見られるとはおもって来て無いので、本当にラッキーでした。「カワセミ」「イスカ」「キジバト」を木版画で描いているのは今尾景年です。

IMG_3562.jpg茶室の隣には「水屋」もあります。

IMG_3563.jpg次に邸宅の北側にある庭園の案内です。ガラスは「大正ガラス」と言うことで波立ってますし、大変貴重なものです。弊の向こうに土蔵が見えています。

この土蔵については、別途案内します。ここでは詳細な話しはありませんでした。

IMG_3566.jpgIMG_3565.jpgIMG_3567.jpg大きな「沓脱石」、そして奥の大きな燈篭が「春日燈篭」で、横には鹿の彫刻があります。庭に降りて、弊にもたれかかっている平安時代の燈篭があるそうです。スリッパがあるので、「食事のあと降りてください」との案内がありました。

IMG_3569.jpgIMG_3570.jpg案内のあと、通されたのが「広間」です。数組の方が座られてました。全て海外からの観光客でしたね。

IMG_3572.jpgIMG_3573.jpgIMG_3574.jpgIMG_3578.jpgIMG_3579.jpg注文したのは、冬季限定の「石垣島産 紅芋ぜんざい」(1300円)と「ほうじ茶」(200円)を付けました。大変美味しかったです。

IMG_3580.jpgIMG_3581.jpgここでは、あとメニューをみると「華わらび」と「鴨粥」があります。この日、これで帰りましたが、また再訪したいです。

次に、「京都六角 麓寿庵」の東に看板が出ています。同じ有形文化財久保家住宅(旧今尾景年宅)の土蔵で、どら焼き和紅茶乃咫(nota)」さんが営業されているので、後日来てみました。

IMG_5349.jpgIMG_3855.jpgこの写真左が、「京都六角 麓寿庵」の暖簾が架かっています。この路地の奥に店があるようです。

IMG_3853.jpgIMG_3819.jpg路地の途中には「腰掛待合」があります。まだまだ奥に進みます。

IMG_3851.jpgIMG_3849.jpgIMG_3848.jpgこの日は2月13日(木)、雪が舞う寒い日でした。この時間では、けっこうな雪が降ってきて、写真にも写ってました。

IMG_3822.jpgここから先に訪れた「京都六角 麓寿庵」の「主屋」が見えました。見えている庭は先に見ています。

IMG_3847.jpgIMG_3821.jpg初めて来たので入口が分からなくて、この土蔵から入るようです。

2023年(令和5年)11月2日にオープンされた、どら焼きと和紅茶の店。国の登録有形文化財久保家住宅(旧今尾景年家住宅)の土蔵にて、パンケーキスタイルのどら焼きと日本各地から取り寄せた和紅茶をいただけます。

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入口のドアを開けると、次に「土蔵」への扉を開けます。ここも有形登録文化財に指定されています。

IMG_3840.jpg入るとカウンター席があって、来た時は人が居たので、2階に上がるように案内されました。

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事前に調べてて、2階に上がるのは予想してなかったので良かったです。幅の狭い階段を上がって行きました。

IMG_3838.jpgIMG_3837.jpgIMG_3824.jpgIMG_3825.jpgIMG_3826.jpg上がると2組の方が食事されてました。私らは空いてる席に座って待つことに。

IMG_3827.jpgIMG_3831.jpgIMG_3833.jpgIMG_3835.jpgIMG_3836.jpg私は「どら焼き」(980円)、妻が「抹茶どら焼き」(1180円)、飲み物は「紅茶 浮月」(350円)にしました。甘さ控えめで美味しかったです。ここも再訪したいですね。

IMG_3839.jpgIMG_3843.jpgIMG_3845.jpgIMG_3846.jpgIMG_3850.jpg
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入る前は、この良の甘いどら焼きを食べられるか心配でしたが、そんなに甘くなく、残さずにいただけました😊。

有形文化財久保家住宅(旧今尾景年宅)に興味があって来て見ました。両店とも再訪はしたいです。また近くに来たら寄ってみます。

麓寿庵
営業時間 ​平日1 1時~20時(19時L.O.)土日 8時~20時(19時L.O.) 定休日 不定休

どら焼きと和紅茶 乃咫(nota)
営業時間 平日12時〜17時l.o 土日祝11時〜18時l.o 不定休(予約は不可)

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